チームコラボレーションツールの Slack が、2014年以来初の値上げを発表しました。
プロプランの価格は、現在はアクティブユーザーにつき960円または年間契約で850円 / 月のところ、2022年9月1日以降はそれぞれ1050円または925円になります。値上げの対象はプロプランのみ。
値上げは2022年9月1日から適用予定ですが、月払いのユーザーは9月1日より前に年払いにすることで、すでに年払いの場合も更新することで、さらに1年間は値上げ前の料金を維持できます。
フリープランも機能追加・仕様変更
もとから無料なので値上げ対象ではないフリープランにも、若干の変更があります。まず機能追加としては、これまで有料プランのみだった音声・映像・画面録画の共有機能 クリップが使えるようになります。
仕様の変更としては、メッセージ数やストレージの上限が件数や容量ではなく期間になりました。従来はメッセージ1万件、ストレージ5GBまででしたが、改訂後は過去90日間までメッセージおよびファイルを無制限に保存するようになります。
2022年9月1日以降、メッセージの件数やストレージ容量にかかわらず、90日が経過したものはすべて非表示になりますが、完全に削除されるわけではなく、有料プランへアップグレードすればアクセス可能です。
「チャンネルベースのメッセージからDigital HQへ」と題して、Slackが過去の機能追加を並べたタイムライン。こんなに機能が加わったんだから値上げも当然的な文脈です。たしかにテレワークやハイブリッドワークの普及で、特にリモート環境に力を入れてこなかった企業でも導入が増え、Slackのワークスペースこそ職場という感覚の労働者も増えてきました。「電車止まんねえかな」が「Slack落ちねえかな」になってオフィスワーカーの幸福の総量が増したかはともかく、働き方の柔軟性が増え、非同期に仕事が片付くようになったのはありがたいことに違いありません。