任天堂がマウス兼用ゲームコントローラ発明を特許出願していたことが分かりました。
出願文書中の図では、Joy-Conの L / ZL (R / ZR) ボタンが左右のマウスボタンになるマウスとしての持ち方や、片方のJoy-Conは従来どおりに、もう片方はマウスとして使い、PCのようなマウスエイム+左手コントローラに近い操作ができることを示しています。
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4月に詳細発表を控える次世代機 Nintendo Switch 2 は正式な公開以前から、マウスにもなる新型 Joy-Con 搭載説がありました。
1月の予告映像はSwitch 2本体と新型Joy-Conを初公開しつつ、具体的な情報は伏せたまま。しかし新型 Joy-Con が本体との接合面を下に滑るような演出があり、マウス兼用の証拠だ!と一部では盛り上がっています。
2月6日に公開された任天堂の「入力装置およびシステム」発明は、「マウスとしての使用とマウス以外の使用が可能な新規な入力装置」を提供する内容。
発明としてはゲームコントローラに限定するわけではなく、あくまで「第1実施形態」の入力装置は「例えば」ゲームコントローラである、といった調子ですが、説明図では明らかに Joy-Con が使われています。
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マウスとしての持ち方がわかりやすいのは図25・26。Joy-Con のLRボタン・ZLZRボタンが左右のマウスボタンになり、側面のスティックやボタンも親指で操作できることが分かります。
両手で使用した状態を示す図では、Joy-Con 右をマウスとして、左を従来どおりのコントローラとして使う例も。マウスで視点操作やエイミングをするfpsゲーム等と相性が良さそうです。
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発明はあくまで発明であって、特許を出願しようが取得しようが、実際の製品に導入するかはまた別の話です。
しかし今回の場合、請求の項目として具体的に、詳細にコントローラの構造に触れていること、その構造が予告映像に映った新型 Joy-Con と一致していることから、Switch 2 の「画面が広く性能が上がった」だけではない新機能のひとつであっても不思議はありません。
家庭用ゲーム機でのマウス導入という意味では、任天堂はスーパーファミコンの時代すでにマウスを純正周辺機器として販売しており、ペイントやストラテジーゲーム等のポインタとしての使い方や、ウルフェンシュタイン3D など現在主流のPCゲーミングと同じくFPSのエイミングに使われた例もあります。
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マルチプラットフォームでキーボード+マウスにもゲームパッドにも対応するゲームが一般的になり、PCでもカジュアルなプレイならばゲームパッドで遊ぶというプレーヤーが少なくない今の時代、マウスが使えるから何だという話もありますが、Wii リモコンといいニンテンドーDSのタッチペンといい、任天堂は入力装置を含めて独自のハードウェアを開発して様々な遊びを提供してきた歴史があり、任天堂プラットフォームにはあまり提供されてこなかったメインストリームのFPSゲームを呼び込もうと努力してきた経緯もあります。
マウスのほうが遊びやすい、操作しやすい既存ゲームやアプリ と親和性が高くなったり、「マウス勢には勝てない / パッドだとマウス勢とは一緒に遊べない」といった問題が解決するだけでも十分に魅力的ですが、タッチ操作全盛の時代に「マウスと物理コントローラ標準装備の携帯ゲーム機」が登場することで生まれる新しい可能性、任天堂らしい新しい遊びにも期待したいものです。マウスで決着つけてくれ!