Google「アップルは2024年秋にRCS対応」と掲載、すぐ削除。Android公式サイトで『Coming soon on iOS』

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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アップルは自社のメッセージアプリで、新たな業界標準規格 RCSに対応することを発表済みです。しかしその時期については「来年(2024年)」とだけ述べてきました。


しかしGoogleは、Android公式サイト内に「Googleメッセージ」のランディングページを追加し、そこで一時的に「アップルは2024年秋にRCSを採用すると発表」と記載しました。

記事執筆時点では削除されていますが、3月28日時点では書かれていたことがアーカイブで確認できます

変更前は「Photomoji」の後に「RCS」の項目があり、アップルについて記述がありましたが、現在公開中のページでは「RCS」セクション全てが削除されています。

ここで「See more features」をクリックすると、RCSの様々な利点が箇条書きで表示。一番下までスクロールすると「まもなくiOSでリリース(Coming soon on iOS)」との小見出しで「アップルは2024年秋にRCSを採用すると発表しました。それが実現すれば、全ての人にとってメッセージ体験が改善することを意味します」と述べています。

この「2024年秋」が、Googleがアップルから聞いた本当の情報を漏らしてしまったのか、それとも担当者が単なる勘違いを載せてしまったのかは不明です。

さらにiOSのくだりは、以前GoogleがアップルにRCSに対応するよう呼びかけていたキャンペーン・ページ(現在も公開中)にリンクしていました。

具体的にはiPhoneとAndroid間のメッセージ送受信が、アップルがRCSの採用を拒否しているため貧弱だと批判する内容です。すでにアップルがRCS対応を予告していることから、リンクをRCSの項目ごと削除したのかもしれません。

ちなみに、iPhoneのメッセージアプリがRCSを採用した場合、Androidとのメッセージのやり取りには次のようなメリットがあります。

  • 高画質の画像や動画の送受信が可能となる

  • グループチャット機能

  • 既読の通知

  • タイピングインジケーター(相手が入力中だと表示)

  • 携帯の電波が届かないところでも、Wi-Fi経由で送受信できる

もしも「2024年秋」が本当であれば、それは次期「iOS 18」の公式配信や、「iPhone 16」シリーズの発表・発売時期に近いと思われます。逆にいえば、Googleの担当者がそうだと思い込み、憶測で書いた可能性も否定できないでしょう。

いずれにせよ、アップルが予告した2024年内には、iPhoneのメッセージアプリがRCSに対応するはず。iOSとAndroidの垣根を越えて、メッセージのやり取りでのストレスが減りそうです。

《Kiyoshi Tane》
Kiyoshi Tane

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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