フロム・ソフトウェアの人気アクションRPG、『ELDEN RING』で初となる大型DLC(ダウンロードコンテンツ)『SHADOW OF THE ERDTREE』のメディア向け試遊イベントに参加してきました。
試遊は3時間。この記事では確認できた新要素についてお伝えします。体験できる範囲はごく一部だったため、すべての新要素が拾いきれていない点はあらかじめご容赦ください。
今回の試遊は開発中のデータを使用しており、製品版とは異なる可能性があります。
■舞台は影の地、鍵はデミゴッド『ミケラ』
『SHADOW OF THE ERDTREE』については、すでに事前情報として新しいマップやボスキャラクター、NPC、装備などの存在が明らかになっていました。
5月に公開されたトレーラーからも伺える通り、DLCのメインストーリーはELDEN RING本編で重要な立ち位置にいることが明らかでありながら、最後まで姿を現すことのなかった「ミケラ」の足跡を追うものであることが示唆されています。
■新規武器『逆手剣』『調香瓶』、新戦技も多数
試遊用のキャラは最初からいくつかの武器や遺灰を持っており、そのいくつかはDLCで追加されたものでした。キャラクターレベルは150。
装備に関して、目立ったところでは新カテゴリーの武器として追加された「逆手剣」と「調香瓶」が挙げられます。
特に調香瓶はこれまで使用ごとに素材アイテムを消費し、使える回数にも制限があったので、通常武器として利用できるようになることで調香師のロールプレイが捗りそうです。
新戦技として確認できたのは、
トレーラーでも紹介された「坩堝の諸相・翼」
構えから飛び込みの一撃と三連撃に派生する「片翼の構え」
毒もしくは腐敗状態の相手に大ダメージを与える「毒花は二度刺す」
ガードを迂回して攻撃を加える「死角の一撃」
突進技「重力回転突き」
武器強化戦技「火の槍」。
既存の「坩堝の諸相」はすべて祈祷に属するので、「翼」が戦技扱いだったのが印象に残りました。
(▲画像:剣を水平に構えて派生する「片翼の構え」。特に三連撃は出も速くて使いやすかったです)
(▲画像:新武器種の「調香瓶」。溜め攻撃では広範囲を攻撃できます)
遺灰は新エリアに登場する「黒騎士」のほか「ユビムシ」「墓守鳥」の3つ。
黒騎士は大槌を持った重戦士タイプで、ユビムシはヒーラー、墓守鳥は「死儀礼の鳥」が使うような霊炎のブレスを吐くキャラクターです。
■影の地の限定の強化要素「影樹の加護」「霊灰の加護」
このほか影の地限定の強化要素として、「影樹の加護」と「霊灰の加護」が追加されます。
これは各地にある「影樹の破片」および「霊灰」を祝福で消費することによってステータスの向上を図れるものです。
前者は「攻撃力とカット率」、後者は「霊体および霊馬の攻撃力とカット率」をそれぞれ高めると説明されています。消費する個数は、武器強化の鍛石などと同様に少しずつ増えていくようです。
影の地には新素材もあり、序盤で手に入る素材だけでも消費アイテムの「大火炎壺」が制作できました。
この日試遊できた範囲はDLCマップ「影の地」のフィールド「墓地平原」、レガシーダンジョン「塔の街、ベルラート」および「エンシスの城塞」。ここからは各マップの様子をお伝えします。
■墓地平原
DLCエリアへは「血の君主、モーグ」と戦ったステージの奥、「神人眠りの繭」の「枯れた腕」に触れることで移動でき、繭の前にいる新NPCの「レダ」から、DLCエリアへの移動を促されます。
墓地平原はところどころに遺跡や廃墟が点在する広大な草原で、遠景には黄金樹とは似ても似つかぬ大樹(おそらく影樹)が望めます。
草原に半透明の墓石が立ち並ぶ様相から、DLCの開発発表時に1枚だけ公開されたアートワークで描かれているのはこの墓地平原の可能性があります。
墓地平原には影のような人型のクリーチャーや犬、霊炎を使う「墓守鳥」という小型のゴーレムなどがおり、トレーラーにも登場するウィッカーマンのような燃える巨人ともここでいきなり戦えます。
地理的には途中に三叉路があり、左へ進めばベルラート、右はエンシスの城塞へと続いています。
分岐点にあたる場所には「赤獅子、フレイヤ」「アンスバッハ」「ムーア」といった新NPCがおり、トレーラーで紹介された面々の半数近くと早々に対面できる趣向です。
また平原の端は崖になっていますが対岸があり、遠くに複数のキャラクター同士が小競り合いをしている様子が確認できました。
このうちアンスバッハからは影の地各所にある「ミケラの十字」に刻まれた言葉を教えてほしいと依頼されます。
ミケラの十字には三日月のようなシンボルとともにミケラが残したとされる言葉が刻まれており、ミケラの考えや足跡を追う手がかりになりそうな気配です。
■塔の街、ベルラート
石造りの塔や住居が立ち並ぶ都市であり、二刀や特大剣を振るう「角の戦士」、忌み子のような角仮面の戦士、巨大さそりなどが登場します。
市街地だけでなく屋根の上も通行できる複雑な立体構造が特徴的で、強いていえば王都ローデイル城下街のようなイメージです。
ボスとしてはトレーラーでもたびたび登場する「神獣獅子舞」と戦えました。
強風や雷、吹雪を操るボスであり、実在の獅子舞よろしく緩急をつけた動きでタイミングが掴みにくく苦戦しました。
筆者個人としては同じ獅子つながりで「宰相の獣、セローシュ」との関連性が語られるかと期待していましたが、試遊した範囲ではまだなんとも言えない感じです。追憶ボスのようです。
■エンシスの城塞
城塞へは赤獅子城へ続く大橋を思わせる橋を通って向かいます。城塞に到達すると串刺しになった遺体が晒されており、DLCのメインビジュアルにもなっている「串刺し公、メスメル」との関係を色濃く感じさせます。
登場する敵キャラクターはメスメル配下とみられる兵士のほかトロル騎士やラズリの輝石頭をつけた魔術師などがみられ、カーリア王家やレアルカリアとのつながりが垣間見えました。
ボスは二刀流を使う「双月の騎士、レラーナ」。全身鎧を着ており雰囲気的には「聖樹の騎士、ローレッタ」に近い外見ですが騎乗しておらず、魔術の使用もそこそこに、高速な突進や二刀の振り抜き/振り降ろしなどを行う難敵です。
筆者はこのような動きから過去作「Bloodborne」のDLCに登場した「時計塔のマリア」に近いものを感じました。体力が減ると判定が残る炎の斬撃を繰り出してくるあたりもそれらしく、結局今回の試遊では討伐できず仕舞いでした。
今回筆者は、広大なフィールドを隅々まで駆け、探索し、時として強敵と対峙する体験を新たなフィールドで楽しめることを期待して試遊に参加しました。
3時間では、試遊を許されたごく一部の範囲を駆け足で一通り見るだけで精一杯でしたが、実際にプレイしてみると思いのほか新要素が多く、楽しみの一つでもあるビルドの検討や周回プレイも捗りそうな気配です。
筆者個人としては、長らく謎に包まれていたミケラについて語られるということだけでなく、本編ではあまり掘り下げられなかったメリナやゴッドウィン、生き壺などに関する新事実にも期待したいところで、DLCの内容を踏まえた褪せ人たちの考察を読むのが今から楽しみでもあります。
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