任天堂、DL版ソフトを貸し借りできる『バーチャルゲームカード』発表。Switch 2でも共通、ファミリー共有や2台目運用が楽に

ゲーム Nintendo
Ittousai

Tech Journalist. Editor at large @TechnoEdgeJP テクノエッジ主筆 / ファウンダー / 火元

任天堂が、ニンテンドースイッチのダウンロード版ソフトを管理する新たな仕組み『バーチャルゲームカード』を発表しました。

「バーチャルゲームカード」は実体のないDL版ソフトを仮想のカードに見立て、「いまどの本体に挿しているか」で、Switch とSwitch 2など複数台を使っている場合でも、制約なく遊べる本体を分かり易くする仕組み

さらにニンテンドーアカウントの「ファミリー」に登録した相手ならば、DL版ソフトを貸し出すこともできるようになります。

従来の仕組みでは、DL版ソフトはいつでも買えて紛失もせず便利な一方、物理カードならできた貸し借りができず、複数台の本体を併用して遊ぶにはネット認証やユーザーなどの制限がありました。

バーチャルゲームカードはDL版ソフト自体のデータとは別に、起動して遊べる権利がどの本体にあるか、仮想のカードとして分かりやすく管理する発想です。


■従来の仕組み。「いつもあそぶ本体」とそれ以外の差■

現在のDL版ソフトは、一台のニンテンドースイッチで遊ぶかぎり、その本体に登録したどのユーザーでも遊ぶことができ、インターネット接続がなくても起動できます (ネット接続が必要なソフトを除く)。

親が買ったゲーム機に子供や家族がユーザーを作り、それぞれのセーブデータで遊ぶイメージです。

しかし持ち歩き用にLite、自宅据え置きにOLEDなど2台以上のニンテンドースイッチ本体を併用する場合、「いつもあそぶ本体」に登録した1台以外は、「DL版ゲームの起動時・ゲーム中にも認証のためインターネット接続が必要(一定時間オフラインだと中断)」「DL版ソフトを購入したニンテンドーアカウントと紐づいたユーザーしか遊べない」という制約があります。

単に外出用・自宅用をひとりで使い分けるのであれば、外出用を「いつもあそぶ本体」にすれば、たとえば機内でもネット接続を気にせず遊べ、自宅用は自宅のネット環境でその都度認証すれば問題はありません。

しかしこの場合、「いつもあそぶ本体」ではない自宅用スイッチでは、DL版ソフトを買ったユーザー本人しか遊べないために、家族がそれぞれのユーザーでセーブデータを分けて遊ぶことができません。

かといって自宅用を「いつもあそぶ本体」にすると、外出先でも起動時と一定時間ごとにネット接続が必要になり、スマホにテザリングするのも面倒、機内で遊びにくいといった問題が発生します。

■ バーチャルゲームカードで「いつもあそぶ本体」をゲームごとに設定、切り替え ■

4月下旬の更新で利用可能になる「バーチャルゲームカード」は、上記の制限をゲーム単位で、分かりやすく管理できる仕組み。

バーチャルゲームカードはひとつのニンテンドーアカウントにつき2台までのスイッチから選んで「セット」でき、セットした本体ではネット常時接続の認証不要・どのユーザーでも遊べます。

セットするとき、取り外すときにはインターネット接続と認証が必要です。

カードといっても要はライセンス管理のトークン的なものなので、同時にひとつしかセットできないわけではなく、物理カードのようにゲームを切り替えるたびにいちいち取り外したりセットする必要はありません。

■ ファミリーなら貸し出しも。1回14日まで・繰り返しも可 ■

バーチャルゲームカードの仕組みで新しいのは、ファミリー間の制約はあるものの、ダウンロード版ソフトの貸し借りができるようになること。

・一人に貸し出せるのは同時に1本まで

・期間は最長14日まで(繰り返しは可能)

・一人のユーザーが貸し出せるのは同時に3本まで

といった制約があるものの、ニンテンドーアカウントをファミリーに登録していれば、他のアカウントが購入したゲームを遊ぶことができるようになります。

返却してもセーブデータは残るため、もう一度借りるか、自分で購入すればそのまま続きをプレイ可能。

ダウンロード版は発売された瞬間からダウンロードでき、場所もとらず、破損や紛失することもない圧倒的な利便性がある一方で、従来の物理カードではできた貸し借りが、たとえ家族間でもできないのは残念な制約でした。

他プラットフォームではもっとシンプルなファミリー共有の仕組みもありますが、チェックイン・チェックアウト的な手続きが必要であっても、ダウンロード版で貸し借りができるのは素晴らしい進歩。

どうせなら永続的に譲渡したいところですが、ファミリーにも解散や統合、出入りがあることを考えると、実質的に中古の譲渡や売買ができてしまう点が難しいのかもしれません。

なおニンテンドーアカウントのファミリーは、子どもアカウントを含めて最大8人まで。実際に同居が必要 / 何親等までといった規約はニンテンドーアカウント規約にもサポートページにもありませんが(あっても確認執行できないし)、同時に参加できるファミリーは1つ、ファミリーの移動回数にも制限があるため、不特定多数と頻繁にファミリーを組んだり抜けたりすることはできません。


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《Ittousai》
Ittousai

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