任天堂が、東京の独立系CG製作会社ダイナモピクチャーズを子会社化し、商号を「ニンテンドーピクチャーズ株式会社」に変更する予定であることを発表しました。
子会社化は任天堂がダイナモピクチャーズの全株式(ダイナモ所有分を除く)を取得する形で行われ、2022年10月3日に手続きを実行する予定。任天堂は本件の目的を「自社IPの映像コンテンツを継続的に制作すること」としています。
ダイナモピクチャーズは映像作品としてはスタジオ・ジブリ初のフルCG作品『アーヤと魔女』、Netflix『攻殻機動隊 SAC_2045』シーズン2、PlayStationのCMにも使用された音楽アーティスト米津玄師のミュージックビデオ『POP SONG』などの制作に携わってきました。ほかにもテレビ向けコンテンツやテーマパーク向けVRコンテンツなどを手がけ、ゲームなどに使用されるモーションキャプチャーでは『DEATH STRANDING』、『モンスターハンター:ワールド』、『ペルソナ5』などをはじめとして多数関わっています。
そして、任天堂との関わりでは、Wii Uに有料配信されたCGアニメーション『PIKMIN Short Movies HD』シリーズがありました。
任天堂は現在、看板ゲーム作品『スーパーマリオブラザーズ』の新たなアニメ映画の制作が進行中。最近ではマリオの吹き替えに『ジュラシック・ワールド』シリーズなどで活躍する俳優クリス・プラットを起用することがアナウンスされてファンをザワつかせています。ただこの作品は『ミニオンズ』などの米Illminationが担当しています。ダイナモピクチャーズ改めニンテンドーピクチャーズが関わる作品は今回の発表にはまだ記されていません。
近年はハリウッドでのゲーム作品のアニメもしくは実写映画化が相次いでいて『名探偵ピカチュウ』、『ソニック・ザ・ムービー』、『ソニック・ザ・ムービー2』といった作品が公開されてヒットと飛ばしています。
またPlayStation方面では『The Last of Us』をベースとしたHBOのTVシリーズが制作中で、『ゴースト・オブ・ツシマ』の映画化も『ジョン・ウィック』シリーズのチャド・スタエルスキ氏を監督に据えて進行中。ソニーは今年『アンチャーテッド』の映画を公開したほか、5月の投資家向け説明会ではPlayStationのコンテンツをゲーム以外の分野に広く展開していく意向を示しています。
Source:Nintendo(PDF), Dynamo Pictures
via:The Verge