Twitter が青い「認証済みバッジ」を販売して、誰でも「認証済みアカウント」になれる施策を実際にスタートしました。
従来は著名人や企業などの「公式アカウント」の印だった認証済みバッジが本人確認なしで手に入るようになり、「認証済みアカウント」が激増中です。
有料の認証済みバッジは、月8ドルで加入できるサブスクリプションTwitter Blue の特典扱い。他のアプリやサービスでよくある、本職でなくても「PRO」のような、課金ユーザーの印になっています。
しかし加入時に本人確認やプロフィールの真贋をチェックする仕組みはないため、偽アカウントが「認証済みアカウント」として青いバッジをつけることもできます。
この「認証済みバッジ」有料化は、Twitterを買収して新CEOに就任したイーロン・マスク肝いりのプラン。
Twitterのエンジニアは同僚が大量解雇されるなか、突貫工事でサービス開始にこぎ着けましたが、「本人確認済み公式アカウントの証」から「誰でも加入できる課金ユーザーの印」への変更が招く混乱を少しでも抑止するため、認証済みバッジを買ったアカウントと以前からの認証済みアカウントを区別できる方法もさりげなく追加しています。
買った認証済みアカウントかどうかを区別する方法は「プロフィールの認証済みバッジ(チェックマーク)をタップする」だけ。
従来の本人確認済みアカウントの場合「このアカウントは、政府、ニュース、エンターテイメント、または他の指定されたカテゴリーにおいて注目されているため、認証されています」と表示されます。
始まったばかりの新Twitter Blue加入特典の場合「このアカウントは、Twitter Blueに登録しているため認証されています」の表示です。
ただし急な追加で混乱しているためか、それとも新方針か、従来の認証済み公式アカウントであっても、Twitter Blueに加入すると「Twitter Blueに登録しているため認証されています」に上書きされる報告もあります。
イーロン・マスクはこの現象について「有料の認証済みアカウント(subscription blue)は従来のレガシーブルーより優秀。自分は乗り換えた」と軽口混じりに語っていますが、本人のバッジはまだ「～注目されているため、認証されています」の状態。
Twitter ではこのほか、企業や政府関係の公式アカウントに対しては、プロフィールに「Official」「公式アカウント」のラベルを追加することでも区別しやすくする方針です。
Twitter、旧「認証マーク」は本人確認なしで誰でも購入可能に。著名人は新設の「公式マーク」で区別
Twitter Blue はいまのところ米国など一部の国でしか提供しておらず、日本国内で課金「認証済みアカウント」が激増するのはまだ先の話です。しかし著名人や企業の公式を名乗る海外アカウントで、認証済みバッジがあっても、有料で買ってバッジを付けたアカウントが名前を変更して化けている可能性もあります。ツイートを信用する前にバッジのタップなど複数の手段で警戒する必要があります。
（「なりすまし」についてはもともとTwitterルールの違反で凍結対象であり、現在は無警告で永久凍結に厳罰化されています。しかし通報があったあとにTwitterが確認して対応するため、「まだ凍結されていない偽アカウント(認証済みバッジあり)」の可能性もあることに注意。
実際に、認証済みバッジつきの偽任天堂アカウントなどの悪ふざけが多発しており、8ドル払って次々と凍結されている状態です。ニセ任天堂でマリオに指を立てさせる悪ふざけならば話題になって対応されるものの、注目を集めない場合は通報を逃れているかもしれません。）
