ブログサービスのTumblrが、分散型SNSサービスの標準プロトコルであるActivityPubを採用すると明らかにしました。
▲Tumblr
ActivityPubは、Twitter代替を目指すマストドン(Mastodon)、Pleroma、GNU social、PeerTube、Misskeyなどの分散型SNSのサーバ同士が投稿やユーザー情報をやり取りするための標準で、2018年1月にW3C推奨となっています。
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TumblrはTwitterのリツイートに似たリブログという伝播性の高い仕組みが特徴で、かつては著作権的・性的に問題のある画像が次々と掲載されていることを問題視する声があったことでも知られています。
Twitterと並び立つテキスト・画像投稿サービスとして人気だったTumblrですが、Yahoo!による買収を経て、現在はAutomatticというインターネット企業の傘下となっています。AutomatticはブログサービスのWordPressで知られていますが、現在はTumblrの建て直しと成長に注力中。今回のActivityPub採用は、AutomatticのCEOであるマット・マレンウェグ氏がTwitterで表明したものです。
マレンウェグ氏のツイートによれば、TumblrはASAP(できるだけ早く)に対応する予定。Twitter問題によって急増するユーザーへの対応と並行して進めているそうです。
マストドンなどの分散型SNSは一つの巨大なサービスが全てを仕切っているわけではなく、個別に立てられたサーバ同士が共通プロトコル(ActivityPub)で繋がっている仕組み。それに過去最大規模のサーバであるTumblrが加わることになるため、これによるトラフィックの負荷増大を懸念する声もあります(対処方法はあります)。
Automatticは、Twitterを解雇された・辞めた人々を雇用するための専用ページも設けています。