Twitterのサードパーティ製アプリ停止は意図的、社内Slackで通達(The Information報道)

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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日本時間1月13日お昼過ぎから、複数のサードパーティ製Twitterクライアントが使えなくなっています。それらのアプリが通信に使用するAPIで認証エラーが起きており、トークンをリクエストしても返ってこないという状態です。

この件につき、何らかのバグや不具合ではなく、Twitterによる意図的な停止ではないかとの推測がありました。Twitter社内に独自の情報源を持つニュースメディアThe Information は、それが事実だと確認が取れたと報じています。

同誌が見たTwitter社内Slackでの会話によると、上級エンジニアが「サードパーティアプリの停止は意図的なものだ」と社内に伝達したとのこと。ほかSlackでは、Twitterがパートナー向けの「承認されたトーキングポイント(talking point)」に取り組んでいるものの、それがいつ頃に用意できるかは不明との発言もあったと伝えられています。

この「サードパーティ製クライアントのアクセス取り消し」(3party clients revoked access)に関するやり取りは金曜日の朝、すなわちトラブルが起こった(米国時間では夜)翌朝に交わされたものだそうです。

いつも何かを声高に発信しているイーロン・マスクCEOも、本件については沈黙を守ったまま。ツイートの推奨コード公開など緊急性のない話題について「透明性は信頼を築きます」と語りつつ 、もっか最も透明性が求められている出来事には一言も触れていません。

そもそも昨年末の大量解雇も、その始まりはコミュニケーション担当チームだったこともあり、メディアがTwitterに問い合わせてもコメントが返ってくる見込みは薄いはず。

今回の報道では「Twitterの開発者プラットフォームに従事するほとんどの人」も解雇されたとあることから、API開発担当チームの人手不足も深刻になっている可能性がありそうです。

The Informationも社内Slackの会話を見たに過ぎず、なぜサードパーティ製クライアントを意図的に停止させたのか、動機は依然として不明のままです。

もっともTwitterは広告主離れに悩まされていることや、先週からiOS公式アプリの起動画面を「おすすめ(For you)」、つまりフォローしているユーザーのツイートを時系列で表示するのではなく、フォローしていないユーザーも含めアルゴリズムにより前後関係を混ぜた自社に望ましいタイムラインとしていることから、広告の表示を含めて完全な制御下にないサードパーティ製アプリを排除したい動機は存在すると推測されます。

なお大手Twitterクライアントの1つTweetbotも、Twitter社に詳細な情報を求めているものの、何も返ってこないとのポップアップを表示しています。そこで「イエス」の代わりに提示されている「Ivory」は、まだ早期アクセス段階にあるMastodonアプリのこと。

Tweetbot公式アカウントは「過去12年以上にわたり、Twitterをブラウズする手段として多くの皆様に当社を選んで頂いたことを光栄に思います」と半ばお別れのあいさつをしていますが、今後サードパーティ製クライアントのMastdonへの移住が本格化するのかもしれません。

《Kiyoshi Tane》
Kiyoshi Tane

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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