Meta CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は、経営陣が従業員に業績や将来の戦略などについて話し合うタウンホールミーティングで、Twitter改めXのオーナーであるイーロン・マスク氏との金網デスマッチについて「実現するかはわからない」と述べています。
この発言は、Meta(Instagram)が最近開始したTwitter風SNSアプリThreadsに関する議論のなかで従業員から出た、マスク氏との金網マッチの進捗についての質問への回答です。
ただしザッカーバーグ氏は、ふたりの億万長者によるこのケージマッチが「中止になった」とは言っておらず、完全に可能性が断たれたというわけではなさそうです。
両者乗り気とされている金網マッチの話は、もともとはMetaがThreadsを準備しているとの話題にマスク氏が反応し「やるなら金網マッチに向けてアップする」と答えたのが発端。これに対しザッカーバーグ氏が「(試合)場所を教えて」と反応し、両者ともに引かない姿勢を示していました。
実際に試合を行うとなれば、心理的にも肉体的にも余裕があるのはザッカーバーグ氏でしょう。MetaのCEOはマスク氏よりも若く、近年はUFCをはじめ種々の総合格闘技で王者を獲得してきたレジェンド、アレクサンダー・ヴォルカノフスキー氏をトレーナーに、ブラジリアン柔術の大会で優勝するほどの実力を身につけています。
一方、若干の口先チャンピオン感があるのはマスク氏で、当初は「私には相手の上に乗っかって動かないザ・セイウチという必殺技がある」、「竿の長さで勝負しよう」と発言するなど、自分で提案した金網マッチを茶化すような言動もありました。しかしどうやら相手が本気だと感じたのか、その後、Twitter(現:X)でトレーナーを申し出たUFC王者のジョージ・サンピエール氏とトレーニングしたり、最近ザッカーバーグ氏ともスパーリングしていた、ブラジリアン柔術黒帯のポッドキャスター、レックス・フリードマン氏とトレーニングを行ったりして、試合に向けた準備をしている模様です。
New York Timesは、ザッカーバーグ氏は肉体的には問題ないものの、周囲からは、本当に試合を行うとなると、本来の仕事との間で時間の有効活用に支障を来すとの意見も出ていると伝えています。また、マスク氏に近い人物の話として、マスク氏は運動が嫌いで、普段から定期的に用意される運動メニューをサボりがちだと述べていることを伝えつつ、それでも周囲からマスク氏を批判する声は出ていないと報じていました。
ちなみに総合格闘技団体UFCのダナ・ホワイト代表は、7月上旬に両方の億万長者と話し合いをしてきたと述べ、イベントの大まかな輪郭は定まっており、この金網マッチイベントをプロデュース面でサポートする用意があるとしています。