モータースポーツ雑誌Business F1によると、アップルが大規模なスポーツシリーズへの投資として、モータースポーツの最高峰、F1世界選手権に目を向けている模様です。
アップルはF1コンテンツのために年間約20億ドルを投じることを検討しており、最終的にF1世界選手権レースの独占配信権を手にすることを目指しているとされます。
9to5Macいわく、年間20億ドル(約3000億円)という金額は、世界各国のテレビ放映権全体の約2倍に相当するとのこと。昨年のSports Business Journalの報道では、米国の2023年のF1テレビ放映権料は年間7500万~9000万ドルとされていました。
アップルは2023年から10年間にわたってメジャーリーグサッカーを独占配信する「MLS Season Pass」を開始して好評を得ています。そしてサッカーに続く大型コンテンツとして、年間十数億人が視聴するというF1の独占配信に照準を定めてもおかしくはありません。
ただ2023年現在、各国のF1中継担当放送局や配信サービスのなかには複数年契約を結んでいるところもあり、今年アップルがF1と合意に至ったとしても、すぐに全世界のF1中継をアップルが独占することにはならないと考えられます。
それでも、Business F1はアップルが契約に合意する可能性があるとしており、そうなると、F1の現行メディア契約がすべて満了する2029年までには、MLSと同様の単独サブスクリプションとしてF1レースの中継がアップルによって行われることになるかもしれません。
アップルは現在、Apple TV+向けにブラッド・ピット主演のF1を題材とする映画や、世界チャンピオンを7度獲得しているルイス・ハミルトン選手のドキュメンタリー番組を制作中です。