YouTubeは無料ユーザーには動画再生中に広告を挿入することと、広告を消せる有料サブスクリプションを収益の主軸としています。
そのため、広告ブロックを使う無料ユーザーには警告を発したり再生不能にするなどの対策をとってきました。
さらにGoogleは新たな対策として、広告をブロックするサードパーティ製アプリの取締りも強化していることを明らかにしました。
YouTubeは「利用規約に違反するサードパーティ製アプリ、特に広告ブロックアプリに対する違反措置を強化しています」と発表。そうしたアプリを使う視聴者には、次のような現象が起こると述べています。
バッファリングの問題が発生
「このコンテンツはこのアプリでは利用できません」とのエラーメッセージ表示
そして「広告なしの体験を希望するユーザー」向けには、有料サブスクYouTube Premiumを提供していると述べています。
サードパーティ製アプリの取締りを強化する根拠は、具体的にはYouTube APIサービス利用規約です。
この規約には「クリエイター、視聴者、コンテンツの権利者、広告主からなる YouTube コミュニティの成長を尊重し、育成することは、YouTube にとって非常に重要」との一節や、YouTubeが「YouTube API サービスへのアクセスまたは使用を一時停止または終了する権利」を留保するとの記述があります。
今回の発表でも、YouTubeは「サードパーティアプリによるAPIの使用は、APIサービス利用規約に準拠している場合にのみ許可されています」と再確認したうえで、今後は規約違反アプリを見つけた場合は「プラットフォーム、クリエイター、視聴者を保護するために適切な措置を講じます」としています。
昨年秋、YouTube広告を16倍速であっという間に終わらせるChrome拡張が注目を集めていました。
こうした広告ブロックには直接該当しないアプローチを使うアプリや手法も、YouTubeの利用規約では「迂回・無効化・不正利用、あるいはエンゲージメント測定を歪める行為」を広く禁じることから、YouTube 側の判断しだいでは無効化や警告、ペナルティーの対象になり得ます。