いよいよアップルは5月7日に、スペシャルイベント「Let Loose」を開催します。
ティム・クックCEOもX(旧Twitter)に「Pencil us in for May 7! 」とポスト。さすがに新型Apple Pencilだけのために特別イベントは考えにくくもあり、昨年はとうとうひとつも出なかったiPadの新製品が登場する可能性は高いと思われます。
その筆頭候補といえるのが、新型iPad Proと第6世代iPad Airです。Appleの未発表製品に詳しアナリストやジャーナリストも昨年末から両モデルについて繰り返し伝え、最終的に「5月6日の週に登場」と時期を絞り込んでいました。
新型iPad Pro・iPad Airともさみだれ的に自称リークや噂話が届けられてきましたが、その製品像はどうなるのか。これまでの情報をざっと振り返ってみましょう。
有機ELディスプレイ搭載の11インチ・13インチiPad Pro
まず搭載プロセッサは、M3となる可能性が高し。これまでM1(2021年モデル)→M2(2022年モデル)とステップアップしてきた経緯もあり、識者の間でも異論は出ていません。
画面サイズは従来通り2種類あり、11インチはそのまま、12.9インチは13インチへとわずかに大型化。ベゼルが細くなり、両モデルとも薄くなるとみられています。
具体的な寸法予想は、次の通り。複数の情報源が一致していることから、信頼性は高いと思われます
11インチiPad Pro(現行):247.6×178.5×5.9mm
11インチiPad Pro(新型):249.7×177.5×5.1mm
12.9インチiPad Pro(現行):280.6×214.9×6.4mm
13インチiPad Pro(新型):281.5×215.5×5.0 mm
最大の目玉は、実現すればiPad史上初となる有機ELディスプレイです。11インチは従来型の液晶から、13インチ(12.9インチ後継機)はミニLEDバックライト液晶からの移行となります。
有機ELディスプレイを採用したノートやタブレットは珍しくなくなりましたが、新型iPad Proはリジッド型有機ELガラス基板とフレキシブル型有機EL薄膜封止を組み合わせた「ハイブリッド有機ELパネル」や、赤・緑・青の発光層を2段重ねにする「ツースタックタンデム構造」、「LTPO TFT」(iPhone 13 Pro以降の常時表示を支えるバックプレーン技術)等、最新技術を導入する見通し。
これにより画面の薄型化や輝度の向上、最大120HzのProMotion(可変リフレッシュレート)を実現しつつ、消費電力を約30%減、画面の長寿命化も両立するとされています。
その代償となるのが、大幅値上げの可能性。ただし台湾サプライチェーン情報筋は、11インチ・13インチとも従来モデルより160ドル(約2万5000円)ほど割高に留まると予想していました。
ほか前面カメラが「横向きで中央」に変更・画面は光沢とつや消し仕上げのオプションあり・MagSafeワイヤレス充電対応なども可能性として浮上しています。
また専用アクセサリとして、新型Magic Keyboardも登場。初めてアルミニウム素材を採用し、最近のMacBookに近いデザインになるとBloombergは報じていました。
第6世代iPad Airは大型の12.9インチが追加?
一方、次期iPad Airについて最大の注目点は、従来の10.9インチに加えて12.9インチモデルが登場する可能性が高いとみられていることです。
プロセッサは、現行モデルのM1からM2チップへと進化が予想。さらにインドメディアがリーク情報に基づき作成したと称する「CADレンダリング画像」では、全般的なデザインは変わらないものの、背面カメラ周りの設計が少し異なっているのが見てとれます。
また前面カメラは、次期iPad Proと同じく「横向きで中央」との予想あり。横置きにしたとき、画面を見た状態でユーザーの視線が横に逸れず、ビデオ会議がやりやすいというわけです。
第3世代Apple Pencilはペン先が交換可能、「探す」や新ジェスチャー対応?
次世代Apple Pencilはペン先がマグネットで着脱式、複数タイプに交換可能と著名リーカーが主張していました。
ほか、iPadOS 17.4ベータからは「探す」対応の可能性があると判明。
その後、iPadOS 17.5ベータから新ジェスチャー「Squeeze(ギュッと握りこむ)」「LongSqueeze」「DoubleSqueeze」の手がかりが発見。既存のApple Pencil表面には感圧センサーがないことから、第3世代専用と推測されています。
これら新製品群が5月7日に一挙発表となれば、イベント終了直後に予約受付が開始されるはず。価格には急激に進む円安も反映される可能性が高く、新型iPadを待望していた層も大いに頭を悩ますことになるかもしれません。