MacBook Proのアレが進化して帰ってきた?カスタマイズ可能な単体OLEDタッチバー『Flexbar』

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Munenori Taniguchi

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ノートPCの未来を垣間見せながらも惜しまれつつ(?)姿を消したアップル MacBook ProのTouch Bar。そのコンセプトを独自に進化させた単体デバイス『Flexbar』が、クラウドファンディングサービスKickstarterでキャンペーンを開始しました。

アップルが2016年から数年にわたりMacBook Proの上位モデルに搭載したTouch Barは、ファンクションキーを超横長のマルチタッチディスプレイに置き換え、タップしたりスワイプしたり、マルチタッチによるジェスチャーなどでMacの操作を便利にしてくれる(はずだった)ものでした。

アップルはこのTouch Barのために専用のOSや専用チップを採用するなど、当初こそ力を入れていたものの、開発者らが期待したほど自由なカスタマイズ性が提供されなかったこと、ユーザーの評価もイマイチだったことなどから、2021年のApple Silicon搭載MacBook Pro(14インチと16インチモデル)登場のタイミングで物理ファンクションキーを復活させました。そして、2023年にはインテルCPUを搭載する13インチMacBook Proの販売が終了するのに伴い、これに搭載されていたTouch Barも姿を消すに至っています。

しかし、ENIAC Technologyと称するチームは、Touch Barはそのコンセプトに欠陥があったわけではなく、そのコンセプトが十分に実現されなかっただけだと考え、独自のTouch Bar『Flexbar』を開発しました。

『Flexbar』はMacだけでなくWindows、タブレットやスマートフォンにも対応しており、しかもオリジナルのTouch Barよりも柔軟なカスタマイズが可能になっています。単体デバイスなのでファンクションキーの上側に置いても良いし、縦にしてマウスやキーボードの傍らに置いても使えます。

さらに、人気あるソフトウェアやアプリと連動するように設計されたショートカット機能セットと、コンテキストに応じて使える機能があらかじめ搭載しており、「Adobe Premiere のタイムラインを管理するコンテンツ クリエイターから、 OBSレイアウトを制御するストリーマー、複雑なゲーム内マクロを実行するゲーマーまで」多様なニーズに応じて使えると記されています。

また開発者は、サードパーティ向けのAPIとJavaScript ベースのプラグインSDKを使うことでFlexbarが備えるほぼすべての機能を制御できるとのこと。

このデバイスが備える機能のなかでも特によく使いそうなの例としては、ワークスペース機能があります。この機能は、複数のソフトウェア・アプリウィンドウを並べて作業することが多い場合に、その配置をFlexbarに覚えさせておき、ワンタッチで必要なソフトを起動し、ウィンドウを記憶させたレイアウトに自動配置できます。

このようなカスタマイズ作業は、FlexbarDesignerと呼ばれる専用アプリケーションで提供されます。ユーザーはこれを使って、独自のアイコン、ショートカット、コントロール、機能や特徴を作成し、Flexbarに割り当てることが可能です。

ほかにも、連続した操作を覚えてワンタッチ起動できるマクロ記録機能や、ワークフローを自動化するシーケンス作成機能などもあります。計画としては、複雑な機能をまとめたプラグインを提供するマーケットプレイスも提供予定(2025年第2四半期)しているとのこと。

記事執筆時点ではクラウドファンディングサービスKickstarterで、リワードとしてFlexbarを受け取れる出資枠が119ドル(約1万8000円)から用意されています。キャンペーンは2025年1月2日までの予定で、リワードの発送予定時期は2025年2月となっています。

Touch Barが忘れられない人や、あまり場所を取らないStream Deck的なデバイスを探しているのなら、クラウドファンディングのリスクを理解の上で、出資をしてみても良いかもしれません。




《Munenori Taniguchi》

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