テクノロジに染まりきった日常に新たなる「エッジ」を発見しよう(本田雅一)

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本田雅一

本田雅一

ジャーナリスト/コラムニスト

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ネット社会、スマホなどテック製品のトレンドを分析、コラムを執筆するネット/デジタルトレンド分析家。ネットやテックデバイスの普及を背景にした、現代のさまざまな社会問題やトレンドについて、テクノロジ、ビジネス、コンシューマなど多様な視点から森羅万象さまざまなジャンルを分析。

特集

Ittousaiさん、ご無沙汰!

僕が現在の仕事を始めた90年代は、「新しいテクノロジ=エッジ」それも尖りに尖ったカッティングエッジ。だから仕事も楽チン? で、ただただテック系の新しい情報を追いかけ、変人と言われるような(そしてのちに名を残していく)テック系起業家やエンジニアたちとの関係を深めていけば、それだけでワクワクする未来を描けていました。

あの時代から30年近くが経過して、テクノロジはさまざまなジャンルの商品やサービス、カルチャーを生み出したけれど、あまりにも多く、そして社会に定着したことでテクノロジは日常になっています。

それは決して悪いことじゃないけれど、すなわちそれは”ワクワクの減退”でもあると思うんだよね。

僕らテック系ジャーナリストは日常的にテクノロジの世界と接し、各界のビジョナリストと話をする機会もある。テクノロジがもたらすさらなる未来を想像できたりするから”エッジの世界”を追いかける。

でも、テクノロジが日常になっている普通の人たちにとって、もはや日常を変えるような、自分のライフスタイルを刷新するような、ワクワクするジャンルではなくなっているのかもしれないなぁ。

スマートフォンが世界中に普及したことで、ネットの中に生まれるバーチャルな世界に接続でき、社会インフラのサービスも全て指先一つで利用できる。現代は僕らが子供の頃に描いていた未来の世界をも超えて便利な世の中になったけれど、みんなが電車の中でスマートフォンを操作している社会が未来的とはどうしても思えない。

社会全体がテクノロジにまみれ、なんとなく満足感が得られてしまっている現代だからこそ、誰もが見ていないようなテクノロジの深淵を探したいね。

その第一歩は現在のスマホや各種スマートデバイスたちの改良かもしれないけれど、そのコンセプトに宿る魂が世の中の何を変えるのか。あるいは変えないのか。その審美眼を生かして、世の中の多くの人が気づかない視点を提供してくれればと思います。

ではまた近いうちに!

《本田雅一》
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