第13世代Coreプロセッサが正式発表を迎えたIntel Innovation 2022イベントでは、チップ製造技術からAIまで、広範な分野のイノベーションを紹介しています。
そのひとつ、「イノベーティブ フォームファクタ PC」として披露されたのが「世界初のPC用17インチ スライダブル ディスプレイ」。
サムスンディスプレイCEOのJS Choi氏が「魔法をお目にかけましょう」と言うと、iPadのような縦長のディスプレイがにゅーっと横にスライドして伸び、横長の大型ディスプレイになります。
今回のキーノートでは仕組みの解説まではありませんでしたが、サムスンはフォルダブル(折りたたみ)スマートフォン Galaxy Z Fold / Flip シリーズにも採用する柔軟な有機ELディスプレイ Flex OLEDの応用として、画面がスライドして伸縮する「スライダブル」を以前より提案していました。
JS Choi氏が披露したPC用スライダブルディスプレイ試作機も、柔軟なOLEDディスプレイを画面の端部分で折り返し背面側に収納した構造と考えられます。
ローラブル / スライダブル ディスプレイを使った端末としては、Oppoもスマートフォンとして実働するプロトタイプを2020年に公開しています。
実用化への課題は、折り返して二枚分のディスプレイを収納する構造からどうしても厚みがあり、薄くするにはOLEDディスプレイを急角度で巻く必要があることなど。
今回のプロトタイプが実際の製品に採用されるようになれば、折りたたむことすらなく、必要なときはスルッと大画面に伸びるPCやタブレットが当たり前になるかもしれません。