タクシー運転手がロシア人ハッカーに配車システム侵入を依頼、順番待ち不正を繰り返し逮捕

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Munenori Taniguchi

Munenori Taniguchi

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ニューヨーク・JFK空港のタクシー運転手2人が、ロシア人ハッカーに依頼してタクシー配車システムをハッキング、乗降場への待ち行列をスキップできるようにしていたことが判明し、逮捕されました。

JFK空港のタクシー乗り場は、空港の配車システムから指示が出なければ待ち行列に並ぶことができない仕組みになっています。そのため運転手は指示が来るまで、場合によっては数時間も待機場で時間を潰さなければなりませんでした。

警察のリリースによると、逮捕された運転手、ダニエル・アバエフとピーター・レイマンは、この待ち時間を飛ばして列に並ぶため、配車システムへの侵入を企て、マルウェアを含むUSBメモリーを配車システムにつながるコンピューターに挿入したり、Wi-Fi経由で不正アクセスを試みたりしました。そして2019年11月に、ロシア人ハッカーに配車システムのハッキングを依頼したとのこと。アバエフはハッカーに「ペンタゴンがハッキングされていることは知っている…だったら、タクシー業界もハッキングできないか?」とメッセージを送っていました。

そして2人はハッカーの助けによって配車システムへの侵入方法を取得し、2020年11月までの間に散発的にシステムを不正に操作して、優先的に自分たちの車両を列の先頭に入れるようになったとされます。

また、彼らはうわさを聞きつけた他のドライバーたちに1回10ドルで優先権を販売するようになり、さらにドライバー仲間の何人かに仲介役をさせ、優先権の販売が成功すれば無料で優先権を与えたりもしたとのこと。

2人はハッキングで配車システムの操作が可能になったら、グループチャットを通じて仲間のドライバーに「開店しました」と連絡。日によって最大1000件もの順番飛ばしを行っていたとされます。さらに、警察などにハッキング行為が知られないようにするため、利用したドライバーたちには注意点を細かく指示していました。

現在、2人はコンピューター侵害行為の共謀など2件の罪で起訴されており、最高で懲役10年の刑が科される可能性があるとのことです。また依頼を受けてハッキングを可能にしたロシアのハッカー2人は少なくとも10万ドルを得ていたとされ、有罪であることが証明されれば、直接・間接問わず犯罪に関連するすべての資産が没収されることになります。


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《Munenori Taniguchi》
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