Google、アマゾン、Meta、マイクロソフトといったメジャーどころのIT企業が続々と大規模なレイオフを断行するなか、なんとか持ちこたえていたのが米アップルでしたが、そのアップルもついにわずかながら人員整理に手をつけ始めたようです。
複数のメディアが伝えるところでは、アップルは法人・一般小売チームを対象として少数の人員整理を開始したとのこと。世界中のAppleの小売店やその他施設の建設、または維持管理を担当するグループも一部影響を受けるとされていますが、対象の人数などはわかっていません。
対象になった従業員に対し、アップルは社内の配置転換を求めており、応じない従業員が会社を離れることになるとも伝えられています。離職を選んだ従業員には、アップルは最大4か月分の退職金を提供するとのことです。
アップルのティム・クックCEOはWall Street Journalに対し、従業員の削減は「最後の手段」だと語っていました。今回の削減も、建前としては解雇ではなく、世界中にある店舗の維持管理を改善するための合理化の一環だと従業員に説明している模様です。
ただ、アップルは昨年6月、(正規の社員でない)採用チーム、エンジニアや警備員を100人ほど削減したと伝えられています。また、アップルは昨年秋から研究開発以外のほとんどの職種の採用を止めており、今年3月にはその範囲を拡大しました。
Apple Insiderは、アップルは雇用を控えているために各部署で従業員が退職した場合、そのポジションが空席として残されていると伝えています。今回のようなわずかな人員削減なら、再就職を求める従業員を、この空いたポジションで吸収できるのかもしれません。