アップルは現地時間5月1日、iOS 16.4.1、iPadOS16.4.1およびmacOS13.3.1を搭載したデバイス向けに、緊急セキュリティ対応(RSR)を配信開始しました。なお、同社がRSRを配信するのは今回が初のことになります。
RSRとは、セキュリティ修正をより素早くユーザーに配布するための仕組みのこと。システムソフトウェアを全面的に更新せず、小さなサイズのセキュリティ修正のみ配信するため、ダウンロードにあまり時間がかからないことがメリットです。2022年、iOS 16以降に実装された新機能でもあります。
iOS、iPadOS、macOSともに、標準のソフトウェアアップデート手順によりRSRは入手できます。更新のダウンロードはすぐに完了し、直ちにインストールが開始。それも素早く終わり、やがて再起動。これらは通しでも、数分ほどで終わるスピーディさ。その後に[設定]>[一般]>[ソフトウェアアップデート]とタップし、iOS 16.4.1(a)と表示されていれば、すべて完了です。
今回のセキュリティ対応につき、アップルはサポートページのリンクを貼っているものの「RSRとはどういうものか」との説明のみ。記事執筆時点では、どのような脆弱性が修正され、どういった悪用がなされたのか、実際にはなく未然に防がれたのかも不明です。
緊急セキュリティ対応は標準では自動的にインストールされます。もしも不要な場合は、設定アプリから[一般]>[ソフトウェアアップデート]>[自動アップデート]内にある「セキュリティ対応とシステムファイル]のトグルをオフにすることで無効にもできます。
なお今回のRSRは、48時間かけて展開されるとの指摘もあります。まだ利用できない人も、あと少し待てば配信が受けられそうです。