任天堂は、1996年の『スーパーマリオ64』からマリオの声優を務めてきたチャールズ・マーティネー氏がマリオの声優を降板することを発表しました。
今後、マーティネー氏は「新たにマリオの親善大使」に就任し、ファンとマリオについて交流を続けるとのことです。
一般的に日本国内版と海外版とのキャラクター声優が異なることは、珍しくありません。が、任天堂は『スーパーマリオ64』以降、マーティネー氏を国内・海外版ともに複数のマリオ関連タイトルに起用し続けてきました。
「マリオカート」や「マリオパーティ」シリーズ、「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズでもNINTENDO 64からゲームキューブ、Wii U/3DSからNintendo Switch版まで、マリオ役は一貫してマーティネー氏です。ほかルイージやワリオ、ワルイージなど演じたキャラクターは多彩です。
特に『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』はマリオ役の100作目にあたり、ギネス世界記録に認定されていました。
海外メディアのなかには、マリオの決め台詞「It's me,Mario」をもじって「It’s-a-no-longer me」と哀しみを表現している記事もあります。
とはいえ、マーティネー氏がマリオ役を降板する兆候は、少し前からありました。まず、映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』ではマリオ役が同氏ではなく、クリス・プラット氏だったことに少しざわめくファンもあり。もっともマーティネー氏はマリオの父などを演じており、制作側はリスペクトを払っていたようです。
いよいよ降板説が現実味を増したのは、新作『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』のプロモーション映像が今年6月に公開されたとき、マリオの声が少し違って聞こえたことからでした。
この件につき、任天堂は米Polygonへのメールで、マーティネー氏が「ワンダー」に登場しないことを確認しています。
ともあれ、マーティネー氏はマリオの親善大使という新たな役割を喜んでいるようです。「私の新しい冒険が始まる!みなさんは、私の心のなかのナンバーワンです!」と述べています。
この件に関するマーティーネー氏と、任天堂の代表取締役フェローにしてマリオ生みの親・宮本茂氏からのメッセージ映像は、後日公開する予定とのこと。そちらも、楽しみに待ちたいところです。