アバターロボットが区役所を丸ごと案内、大田区で実証実験(中山智)

テクノロジー AI
中山智

海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けています。 旅人ITライターさとるとして、YouTubeでも活動しています。

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現在大田区役所では、東京都の次世代通信技術活用型スタートアップ支援事業のもと、avatarinとともにローカル5Gを含む次世代通信技術を活用した実証実験を行っています。

(▲大田区役所でローカル5Gの実証実験が第2期をスタート)

今回は、2024年12月9日からスタートした第2期の実証実験を取材。第1期では区役所1階フロアをローカル5Gのエリアとしていましたが、第2期ではDASを使って、4階にも5Gのアンテナを設置。

1階で4階に設置したavatarinの遠隔操作ロボット「newme」が、シームレスに来庁者へ案内ができるかどうか、デモンストレーションが行われました.

(▲まずは1階で問い合わせに対する窓口の案内などを行う)

(▲4階に上がってくるとそこでもnewmeが待ち構えていて、同じ担当者が案内してくれる)

avatarinの担当者、ソーシャルソリューション部部長 筒雅博氏によると、やはりWi-Fiを使うよりもローカル5Gを使ったネットワークのほうが安定しています。特に区役所のような不特定多数の人が出入りするような場所では、Wi-Fiでは電波の混線も起きやすくスムーズなサービス提供がしにくいとのこと。

(▲avatarin ソーシャルソリューション部部長 筒雅博氏)

(▲5G基地局はNECの可搬型を採用)

(▲見通しが良ければ5Gの電波で1フロアはじゅうぶんカバーできる)

今回の実証実験では第1期から通算すると2000件の案内をnewmeで行っていますが、ネットワークに関するトラブルはほぼ皆無だったそうです。

ちなみに基地局は2階にセットしてあり、NECの可搬型ローカル5G基地局「HYPERNOVA」を使用。またDASには東芝製を採用しています。「newme」の操作は、日本橋から行っていますが、デモを見る限りスムーズなやりとりで、ストレスはなさそう。遅延に関してはネットワークの問題より、newmeや遠隔操作使用している機器の動画変換がネックになっているとのことです。

(▲2階にセットされたローカル5G基地局)

(▲第2期になって追加されたDASのユニット)

(▲DASを使って4階にセットされたローカル5Gのアンテナ)

(▲DASは東芝のシステムを使用)

第2期の実証実験は12月20日までを予定していますので、もし大田区役所に用事があれば足を運んでチェックしてみましょう!


《中山智》

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