2月26日、米Amazonは音声AIアシスタントのAlexaを生成AIで大幅に強化した「Alexa+」を発表しました。Prime会員は無料で使用できます。
Amazonの音声AIアシスタントAlexaは、基本的に一門一答式でユーザーのタスクをこなす機能でしたが、Alexa+はより自然な会話の流れのなかで、多種多様な要求に応えることが可能になっています。また、ユーザーの口調などから気分を察知し、それに応じた自然な言葉で応答し、タスクをこなせるようになりました。呼び出しも単に「Alexa」と呼びかけるだけで良く、目前にいる人に話しかけるように会話を開始できます。
発表イベントでは、元マイクロソフトの最高製品責任者（CPO）で、現在はAmazonのデバイスおよびサービス担当VPのパノス・パネイ氏がAlexa+を紹介。コンサートチケットの手配やレストランの予約、メール作成～送信といったタスクを音声AIアシスタントに実行させて見せました。
Alexa+はユーザーの食べものや映画などの趣味嗜好を認識し、またあらかじめ家族構成や記念日、食事の好みなどを知らせておくと、それを利用したアクションを自動的に実行できます。たとえば家族で外食を、となった場合には、誰がどんな類いの料理が好きかを考慮してレストランを選んだり、スーパーから食材を手配したり、Uber Eatsなどに配達を注文でき、自宅でパーティをするならば、作る料理のレシピを示しパーティの席でAmazon Music、Spotify、Apple Musicなどで音楽を再生するといったタスクをこなせます。
ウェブブラウザー、モバイルアプリ、電子メールの作成～送信などの操作の自動化に対応、カレンダーに予約を書き込むことが可能になりました。たとえば音楽ライブのチケットを手配したら、スケジュール画像を送信して、さらに予定日のカレンダー記入にも対応。たとえば子供の学校から送られてきたメールをAlexaに転送して、行事予定をカレンダーやリマインダーに追加することができます。
ほかにも、資料をAlexaに読み込ませてクイズを作成してもらったり、プライム・ビデオのシーンを探索したり、Ringのスマートホームセキュリティ製品の連携、Sunoを操作してオリジナル楽曲を作らせたりといったことができるとのことです。
Alexa+は非Prime会員は月額19.99ドルで使用できます。ただ、Prime会員なら追加費用なし。Prime会員なら配送料無料や「お急ぎ便」利用権、さらにAmazonプライム・ビデオやAmazon Musicなども使えるため、Alexa+を使いたいと思うのなら、Prime会員になってしまうのが最もお得です。
Amazonは今後数週間のうちに、Echo Show 8、10、15、21ユーザー優先のAlexa+早期アクセスプログラムを米開始し、その後は数か月をかけて段階的に提供を拡大していくとのこと。なお、発表時点では日本での展開についての情報はありませんでした。
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