サンフランシスコで商用サービスを開始した Cruise社 の無人ロボタクシー約10台が何故か市内の一か所に集結し道路を占拠、人間のスタッフが駆けつけ手動で移動させるまで数時間にわたり通行を妨害するできごとがありました。
Cruise は GM 傘下のAV(自動運転車)企業。元々は既存の車両に後付けするドライバーアシストキットを開発していましたが、GMによる買収や多額の投資を得て完全な自律運転車の開発とテストを続け、2022年6月には非常用の人間ドライバーなしで商用ロボットタクシーサービスを展開する認可を初めて取得しています。
謎の集合と通行妨害が起きたのは6月30日。サンフランシスコ市内の通りに約10台ほどのCruise無人ロボタクシーが整然と集合している様子を、近隣住民が多数目撃しています。
各ソーシャルメディア等に投稿された近隣住民の報告によれば、Cruise のロボタクシーは数時間にわたって停車しており、人間のスタッフが手動で移動させるまで道を塞いでいたとのこと。
Cruise のロボタクシーは人間のセーフティードライバーなしで営業することを認められたものの、現状では夜間の一定時間のみ、問題なく通行できることが確認された一部の区域のみで展開しています。
Cruise社の担当者は自動運転車が集合する問題が発生していたことを認めた一方、すでに解決しており乗客への影響はなかったとして、(近隣への)迷惑を詫びるステートメントを出しています。何が原因なのか、ソフトウェア上の不具合なのか否か等については述べていません。
Cruise の自動運転車は重大な事故こそ起こしていない一方で、警察官が夜間のヘッドライト不点灯に気づき停車させたものの無人なのでどうして良いか分からず、ドアも開けることができず、距離を置いたタイミングで結局ただ走り去ってしまうなど、都市部での自動運転には物理的に人やモノにぶつかる以外の問題が山積していることを示す事案を発生させています。