セガが1999年のドリームキャスト用ゲーム『スペースチャンネル5』と、1995年のメガドライブ用ゲーム『コミックスゾーン』をハリウッド映画化することを発表しました。
セガとともに映画をプロデュースするのは、2018年創業の Picturestart 。最近ではApple TV+ の Cha Cha Real Smooth を制作したほか、ボーダーランズやナルトの映画化も請け負っています。
『スペースチャンネル5』はドリームキャストで発売されたリズムゲーム。プロデューサーはRez や Tetris Effect 等でも知られる水口哲也。
ポップでレトロフューチャーな25世紀を舞台に、ニュース局『Space Channel 5』の新人リポーター「うらら」が、踊りで地球を侵略する「モロ星人」の脅威に立ち向かい騒動の真相に迫るお話でした。
ユニークでキャッチーなキャラクターと音楽は人気を集め、2002年には続編の『スペースチャンネル5 パート2』が、2020年にはVR版の『スペースチャンネル5 VR あらかた★ダンシングショー』がリリースされています。
The Hollywood Reporter によると、映画版は「冴えないファストフード店員が未来のフリーダム・リポーターにスカウトされ、ダンスで地球を侵略するエイリアンから地球を救うため戦う」お話し。
あのカラフルな未来世界をどう描くのか、そしてウララを誰が演じるのか、肝心の集団ダンスシーンなど、実写化がどうなるのか気になるばかりです。
『Comix Zone』(コミックスゾーン)は1995年のメガドライブゲーム。マッチョな漫画家が自分の作品の世界に吸い込まれ、平面のコマのなかで漫画の悪役と戦うアクションゲームでした。
漫画的な演出とグラフィックを取り入れたスクロールアクションは当時からありましたが、コミックスゾーンは漫画のコマとコマのあいだの枠線に掴まったり、漫画のキャラクターたる主人公がページを剥がすなど、コミックスの紙面での戦いを描いたアイデアが光る作品でした。
アクションゲームとして面白い大作であり、ハードウェア末期の技術的な到達点としても評価されましたが、当時は特に日本国内で流通した数が非常に少なく高価なコレクターズアイテムになり、実際に遊んだ人よりレアなソフトとしての評判のほうが高い状態が続いていました。
こうした経緯から移植は多く、歴代のゲーム機やPC向けのメガドライブゲーム復刻企画ではむしろ定番になり、現在ではニンテンドースイッチの Nintendo Switch Online 有料プランの遊び放題ゲームとして、またメガドライブ ミニの収録作としても遊べます。(Steam や iOS / Androidでも配信中ですが、日本向けにはリージョンブロック)。
同じくHollywood Reporter によれば、映画版は人生に疲れた漫画家と若きライターが自分たちの人気コミックスの最終号に取り込まれ、漫画のスーパーヴィランと戦うなかでお互いの違いを乗り越え、『ストーリーテリングとは何か』に迫ってゆくといった内容。
漫画の世界に取り込まれるのが対照的な二人組でバディものの要素があるなど、こちらはゲームをもとにした翻案に近いストーリーのようです。脚本は『Young Justice』や『ヒックとドラゴン』シリーズのスピンオフ等で知られる Mae Catt。
どちらの作品も制作が発表された段階で、公開時期や出演者の情報はありません。