アップルは25日未明、iPadOS 16.1を配信開始しました。
当初は9月に iOS 16と iPadOS 16 を同時リリースする見込みでしたが、諸般の事情から見送られたために、iPadOS 16は「iPadOS 16.1」が一般向けには最初のバージョンとなります。
iPadOS 16.1では数々の新機能が追加されていますが、最も注目すべきは新たなマルチタスク機能「ステージマネージャ」です。
iPadとしては初めてウィンドウの重ね合わせやサイズの変更が可能となり、複数アプリの配置を調整できます。もっともMacやWindowsのUIとは操作感覚がかなり違うため、戸惑う声も出そうです。
もともと発表された当時は、M1チップを搭載したモデルに限られる予定でした。わざわざアップル幹部のクレイグ・フェデリギが「タッチできるすべてのアプリが、瞬時に反応できる必要がある」という線引きからM1 iPadに限ったと説明したほどでしたが、結局は撤回。
最終的にはM1モデルのほか、iPad Pro 12.9インチ(第3世代以降)、iPad Pro 11インチ(第1世代以降)つまり「2018年と2020年発売のiPad Pro」でも利用可能となっています。
現iPadOS 16.1では、最大のメリットの1つになるはずだった「外付けディスプレイへの対応」はいったん削除されています。ただし将来的にはM1(新発売のM2モデルを含む)モデルのみ、年末のアップデートで追加することも予告されています。
ベータ版では環境により頻繁にクラッシュすることが話題になりましたが、正式版では安定していることに期待したいものです。
ほか、iPadOS 16.1の主な新機能は次の通りです。
メッセージアプリの強化:送信後15分以内はメッセージが編集でき(受信者は編集履歴を確認できる)メッセージの送信後2分以内は取り消すことができます
メールアプリの改善:送信から10秒以内であれば送信を取り消し可能に。また検索機能も強化されています
新たなディスプレイモード:追加されたディスプレイサイズ調整設定で画面のピクセル密度を増やし、アプリ内でより多くのものを表示可能に(iPad Pro 11インチ(第1世代以降)、iPad Pro 12.9インチ(第5世代以降)、および iPad Air(第5世代)限定)
天気予報アプリ:フルスクリーン表示可能に
ホームアプリが再設計:スマートホーム用アクセサリのナビゲーション、整理、表示、コントロールを簡単に実行可能
ほかiCloud共有写真ライブラリや、写真や動画からテキストをコピペできるライブテキスト機能、Safariブラウザーで安全にサインインできるパスキー機能など、多くの要素がiOS 16と共通しています。
iPadOS 16.1はiPad Pro(全モデル)、iPad Air(第3世代以降)、iPad(第5世代以降)、iPad mini(第5世代以降)に対応。また、26日発売のiPad Pro(2022)や第10世代iPadには出荷時からインストールされています。