連日のマストドン(Mastodon)の話題です。今度はTwitterとの関係ではなくて、分散型SNSであるマストドンのサーバの1つ、Pawooの運営が変わったというニュースです。
Pawooといえば、最初のマストドンブームの直後にピクシブがインスタンスを立て、急激に伸ばしていき、長らく世界トップのユーザー数を誇るサーバだったのですが、2019年に別会社(ラッセル)に運営を譲渡し、その状態が続いていました。
Pawooのサポート担当アカウントの投稿(トゥート)によれば、新しく運営を担うのは、The Social Coop Limited。所在地がケイマン諸島ということで得体の知れなさが漂いますが、取締役会会長の名前を見ると、安心できるのがわかります。
▲Pawooサポートによる投稿
Suji Yan(スージー・ヤン)さんは、日本第2のマストドンサーバであるmstdn.jpの事業を2020年に引き受けた後、問題なく運営してきました。彼が経営する企業、Sujitechは、マストドンとTwitterのクライアントアプリであるTwidereの開発会社でもあります。
彼らのマストドンサーバ運営姿勢については、mstdn.jp買収直後に、筆者がジャーナリストの三上洋さんと行ったオンラインインタビューをお聞きいただければ、きちんとしたバックグラウンドを持つ企業であることがわかると思います。
▲スージー・ヤンさん(インタビュー動画より)
Pawooはもともとピクシブが運営していたこともあり、画像投稿に関連する活動が活発なため、ワールドワイドにみてセンシティブな問題も起きがちでした。この辺りの舵取りも含め、ヤンさんの手腕に期待したいところです。
▲Pawooのページにはまだラッセルの名前が残っている
なお、マストドンサーバの最新のランキングを見ると、トップはマストドン創設者であるオイゲン・ロチコさんが管理者となっているmastodon.socialですが、2位と3位はスージー・ヤンさんが運営することになり、合わせればトップのユーザー数ということになります。さらに4位のmastodon.cloudもSujitechの運営です。そして、10位には参議院ガーシー議員を中心としたガーシー丼ことGC2が入っているのも注目でしょうか。