Pixel 7 Proとの日常。2カ月Pixel Watchといっしょに暮らした実感とMatterのこと(Google Tales)

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佐藤由紀子

IT系海外速報を書いたり、翻訳を請け負ったりしています。初めてのスマートフォンはHTC Desire。その後はNexus 5からずっとGoogleさんオリジナルモデルを使っています。

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この「Google特別対策室→Google Tales」では、「Pixel Watch」については2回取り上げましたが、それと一緒に使い始めた「Pixel 7 Pro」にはまだ触れていませんでした。今回は遅ればせながらPixel 7 Proとの日常についてです。

▲今年うちに来たPixelたち

Pixel 7 Proにして良かったのか?

今年の10月に恒例の「Made by Google」イベントで発表されたPixel 7シリーズ。ハイエンドのProにしようかコンパクトな無印(Pixel 7)にしようか迷いましたが、今ではProにして良かったと満足しています。

それまでメインで使っていたのは「Pixel 6 Pro」なので、「大きくてちょっと重い」問題は1年かけて克服済み。胸ポケットに入らないという不満を持つ男性もいますが、そもそもおんなものの服には基本的にほとんど胸ポケットないし。

そして、Pixel Watchの登場で、スマートフォンを手にする機会が減りました。コンビニで決済のときにスマートフォンをバッグからごそごそ出す必要もないし、メールやメッセージは(SMSもメッセンジャーもLINEも)Pixel Watchで読めるし。

それに「Google特別対策室」などというコラム(全然対策してませんが)を書いているならGoogleの最先端ハイエンド機能が試せるモデルを持っていなくちゃ、なのでした。

ロック解除がだいぶ楽になった

Pixel 6シリーズからロック解除方法がディスプレイ内指紋認証に切り替わったときは、成功率が激減(本人調べ)して難儀しました。Pixel 5の背面指紋認証の素早さが手放せず、VPNログイン端末として今でもPixel 5を使っているくらいです。

それに比べてPixel 7の顔認証はかなりいいです。デバイスを持ち上げて顔の前に持っていくとフロントカメラに白い輪っかが表示され、ふわっとロック解除。または、例えばPixel Standに置いた状態であれば、画面の指紋マークに登録した指をちょっと当てながらフロントカメラに顔を向けるとロック解除できます。

▲ロック解除

もちろん指紋だけでのロック解除も可能。指紋認証も6シリーズよりよくなった気がします(本人の体感です)。

ちょっと残念なのはマスクをしていると顔認証できないこと。「マスクが検出されました。顔が完全に写るようにしてください。」と言われちゃいます。

▲マスクでの顔認証は非対応

ちなみにiPhoneユーザーの松尾公也さんによると、彼のiPhoneのマスク顔認証成功率は80%くらいだそうです(メガネがくもってたりすると、そこでひっかかる)。

カメラは楽しい

Pixelシリーズのカメラはどんどん良くなっていて楽しいです。7 Proだけの機能、30倍ズームで今年はずいぶん遊びました。

▲ズーム撮影

被写体にぐっと寄るとお花アイコンが表示される「マクロ撮影」も気に入っています。花のどアップがきれいに撮れます。

▲マクロ撮影

写ってしまった邪魔なものを消す「消しゴムマジック」などは、写ってしまったものもそれはそれで思い出の一部だと思うので使っていませんが、よくできています。

夜景のイルミネーションも昔よりずっときれいに撮影できるようになりました。下の2枚の写真は、いずれも代々木公園のイルミネーション「青の洞窟 SHIBUYA」での自撮りです。2019年に「Pixel 4」ではどうしても人物が青く、本当は青いLEDのイルミネーションは白くなってしまったものが、今年はかなり実際に近くなりました。2019年にはいろいろマニュアル調整して何度か試したけれどだめだった(左の写真)のに、今年はただぱちりとしただけでこれ(右の写真)です。

▲青LEDの写りが本物に近く

AIすごい

どこからがPixel 7シリーズの「Tensor G2」のおかげかよく分かりませんが、AIの気の利かせようがさらに向上した気がします。例えば花や鳥を撮影してGoogleレンズで検索すると、だいたいは正しい名前を教えてくれます。「レコーダー」の音声テキスト変換も先代よりよくなった気がするし、カメラに映した文字のテキスト化や翻訳も早くて便利。

Twitterで一時期増えていた、セレブが個人的な重大発表をテキスト画像で済ませる(そういえば最近は減った)のを記事にする際、PC画面のテキスト画像をPixel 7 Proのカメラでテキスト部分だけコピーしてPCに送る、という方法をずいぶん使いました。

▲ツイートに貼られた画像からテキストを抽出してパソコンにコピー

Google OneのVPNが無料で使える

iPhoneユーザーさんから「やっとか」と言われそうですが、Pixel 7シリーズだけGoogleの無料VPNが使えるようになりました。なぜか「Google One」の1機能としての提供。Google Oneというのは、無料のクラウドストレージサービス「Googleドライブ」の有料プランです。さっき「なぜか」と書きましたが、VPNはこのGoogle Oneの「プレミアム機能」なんです。本来は月額1300円の2TBプランに加入すると、このVPNが使えるようになります。それが、Pixel 7シリーズだけ無料。

▲左はPixel 5のGoogle Oneの画面。VPNは使えません。同じアカウントでもPixel 7なら使える

カフェでスマートフォンを使うのはほとんど読書かSNSチェックくらいなものではありますが、一応VPNをオンにする習慣がつきました。iPhoneのVPNと違って設定を入力する手間もなく、簡単に有効にできます。バッテリー消費が増えるはずですが、それほど感じません(個人の体感です)。VPNオンにしたことを忘れて画像をSNSにアップロードしたら真っ黒に表示されて焦ったのはここだけの話。

本当にVPNを使いたいのはカフェでノートPCでお仕事するようなケースです。そのためにはGoogle Oneの2TBプランに加入してね、というお誘いの声が聞こえる気がします。

Matter対応……?

これはPixel 7に限った話ではないですが、Googleさんが12月15日の公式ブログでGoogleのスマートホーム製品「Nest」シリーズとAndroidがMatterに対応したと発表しました。うちにはNestシリーズも幾つかあるので、わーい、と思うところではあるのですが、まだ実感できません。

なぜなら、うちにはMatter対応の家電がHueの電球しかないからです。そして、HueのアプリがMatter対応になるのは2023年第1四半期の予定だからです。対応したら(いつもはNestを使っているんですが)それぞれのスマートフォンから操作してみたいと思ってます。

▲イラスト:ばじぃ

もっといろんなスマート家電がMatter対応になってくれるといいのですが、にわとりたまご問題で、特に日本のメーカーによる対応予定はほとんどきこえてきていません。

夫がiPhoneユーザーで妻がAndroidユーザーのわが家は、Matter対応エアコンが出たら買い替えたいと思っています。

すっかり日常の一部に

Pixelシリーズといえば、Pixel Buds Proも便利なんですが、私はAndroid対応の補聴器ユーザーで、同時にインイヤー型のイヤフォンを使うのは物理的に難しく、あまり出番がありません。でも、ビデオ会議のときには使っていて、音がいいので気に入ってます。

というわけで、Pixel 7 ProとPixel Watchのコンビはこの2カ月ですっかり私の日常の一部になりました。Pixel 8が出るまで仲良くやっていくつもりです。


追記:連載名を「Google Tales」に変更しました。

《佐藤由紀子》
佐藤由紀子

IT系海外速報を書いたり、翻訳を請け負ったりしています。初めてのスマートフォンはHTC Desire。その後はNexus 5からずっとGoogleさんオリジナルモデルを使っています。

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