2024年ベストバイ番外編:ワイヤレス充電できるジェネリックAirTagカードに満足(石野純也)

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石野純也

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ケータイライター/ジャーナリスト

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慶應義塾大学卒業後、新卒で出版社の宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で執筆、コメントなどを行う。ケータイ業界が主な取材テーマ。

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比較的大物のスマホやタブレット、スマートウォッチ以外にも、買ってよかった周辺機器的な製品があります。今回は、そんな一品をベストバイ番外編的な位置づけで紹介していきます。

筆者が2024年に購入して、今も満足して使っているのが、iOSの「探す」ネットワークに対応したカードタイプの製品です。

▲カード型の「探す」ネットワーク対応トラッカー。筆者が購入したのは、「Horizon Smart Finder」という製品

AirTagラバーの方はご存じかもしれませんが、今年2024年は様々なメーカーから、カード型でかつ充電可能な探すネットワーク対応の製品が発売されました。いずれもアップルの認証を取っているため、iPhoneやiPad、Apple Watchなどの「探す」アプリで、その場所を特定することができます。

この「探す」ネットワークは、Bluetoothで通信した第3者のiPhoneやiPadが位置情報をサーバ上に登録するしくみ。AirTagをお使いであれば分かると思いますが、iPhoneは普及率が極めて高いスマホなだけに、かなり正確かつタイムリーにつけたものの位置が分かります。

ただ、アップル自身が発売しているのはやや丸みを帯びたAirTagのみ。厚みもあるため、財布やカードケースに入れるにはやや大きいという難点があります。

▲Bluetoothで第3者のiPhoneなどを経由して位置情報を登録する仕組み。対応台数が多いだけに、特に都市部では位置が正確

そんな問題を解決したのが、サードパーティ製のカード型ジェネリックAirTagとも言える製品です。サードパーティに「探す」ネットワークを開放していたこともあり、カード型のものも比較的早い段階から世の中には存在していました。一方で、それらはバッテリー内蔵型がほとんど。電池が切れてしまったら、製品そのものを買い直す必要がありました。

なんとなくエコではない上に、電池が切れただけで数千円の製品を買い直さなければならないのがネックだったと言えるでしょう。これを解決したのが、充電に対応したカード型の失せもの防水タグです。

一口に充電可能と言っても、その方式は独自コネクター方式とQi対応の2つに分かれます。筆者が購入したのは、後者のQi対応のもの。2月にGREEN FUNDINGなどのクラウドファンディングサイトに登場した「Horizon Smart Finder」という製品です。

▲Horizon Smart FinderはQi方式のワイヤレス充電に対応する

厚さはわずか1.7mm。にも関わらず、Qiのワイヤレス充電に対応しており、アプリから最大100dbのサウンドを鳴らすことが可能。IP68の防じん防滴設計にもなっています。再利用不可の内蔵バッテリータイプと比べるとややバッテリーの持ちは悪く、半年程度で電池が切れてしまうものの、そこは充電でカバー。4月に製品が届き、8月に充電したので公称値よりはやや持たなかった印象です。

▲厚さはわずか1.7mm。一般的なクレカよりもやや厚みがあるが、形状がフラットなため、AirTagよりもカードケースなどに入れやすい

上海でパスポートを紛失して大変な目にあっていることもあり、AirTag登場以降は、パスポートケースに常時それを入れておくようになりました。ただ、AirTagだと厚みがあるため、ケースがポコッと膨らんでしまいます。これをHorizon Smart Finderに切り替えました。薄型かつフラットなため、プライオリティパスやマイレージカードと一緒に収納でき、非常に便利です。

▲筆者はパスポートケースに旅行に使うカード類と一緒にしまっている

余談になりますが、近いスペックの製品はクラウドファンディングだけでなく、大手周辺機器メーカーからも販売されています。例えば、エレコムのスマートトラッカーも、厚さは同じ1.7mmでQiでのワイヤレス充電が可能。サンワサプライやロジテックからも、ワイヤレス充電対応の製品が発売されています。あまりにも時期が近いだけに、中国のODMが開発した製品が一斉に採用されたのでは……という気もしますが、製品仕様には多少差もあります。


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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

筆者がお勧めしたいのは、断然Qi充電対応型の製品。独自充電器を使うものはケーブルが増えてしまい、充電のためにプラグを1つ埋めてしまう必要があります。また、出先でバッテリーが切れてしまった場合、ケーブルがなければ充電できません。出張中や旅行中など、長期間外出する場合、ケーブルを持ち運ぶか充電をあきらめなければならないというわけです。

これに対し、汎用的なQiの充電器が利用できれば、スマホの代わりにその製品を置くだけです。旅先にまでワイヤレス充電器を持っていかないという人もいるかもしれませんが、最近では、スマホをQi充電器の代わりにできるリバースチャージのような機能に対応している製品もあります。実際、筆者も8月の旅行中に電池が切れてしまい、Qi対応充電器を持ち歩いていなかったため、スマホで充電して事なきを得ました。

▲Qiに対応していれば、スマホでも充電できる。写真は「Pixel 9」のバッテリーシェアを使っているところ

一点だけ、非常に気になるのは、iPhoneがリバースチャージ機能に対応していないこと。主にiPhoneと連携させて使うアイテムなのにも関わらず、充電にAndroidスマホが必要になってしまうという(笑)。

幸い、筆者は海外出張に最低2台はAndroidスマホを持っていくため、充電することができましたが、iPhone1台持ちだと困っていた可能性があります。まさかここでPixelの「バッテリーシェア」が役に立つとは思いませんでした。

ちなみに、本製品とは直接的な関係はありませんが、AirTag関連でのニュースもここで紹介。アップルの初売りで恒例となっている干支の絵文字が入ったAirTagのプレゼント企画が、来年も実施されます。iPhone 14/14 Plus/15/15 Plus/SEの購入者が対象で、数は先着5万名。

Webもしくは店頭での購入が対象で、アプリからの購入は対象外になってしまう点はご注意を。最新モデルのiPhone 16シリーズが入っていないのは残念ですが、iPhoneを新調しようと思っていた人にはいいチャンスと言えそうです。

▲干支の絵文字入りAirTagのプレゼントは、初売りの恒例行事になりつつある。来年はヘビ柄

《石野純也》

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慶應義塾大学卒業後、新卒で出版社の宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で執筆、コメントなどを行う。ケータイ業界が主な取材テーマ。

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