PCゲーム販売プラットフォームSteamを運営するValveが、ローカルデバイス間でゲームのファイルを転送可能にするローカルゲーム転送機能をSteamクライアントのBetaおよびPreviewチャンネルユーザー向けに提供開始しました。
インターネット接続が遅い環境でSteam DeckやPCが複数台ある場合に、これまでは個別にSteamコンテンツサーバーを介してファイルをダウンロードしなければなりませんでしたが、新しい機能ではローカルのSteam Deck同士やPC間で、最新の状態のゲームを複製できるようになります。
Valveは、この新機能はSteam Deckユーザーや複数でSteamを利用している世帯、寮、LANパーティの場などに適しており、インターネット通信量を減らしつつ、素早くアップデートの展開が可能になるとしています。
仕組み的には、まず1台が新しいソフトをインストールした場合に、ローカルにある他のデバイスに転送できるかどうかを問い合わせたうえで、転送を行うとのこと。
転送中にローカルネットワークからデバイスが切り離された場合は、ファイルを受け取っている側のデバイスはいったんフォールバック(つまりデータの一部を正常にコピーできた時点まで戻)し、必要な残りのデータをインターネット経由でダウンロードするよう処理を切り替えます。
この機能は、通常は同一のSteamアカウントでログインしているデバイスでのみ動作しますが、設定によって同じローカルネットワークに接続しているフレンド間での転送や、任意のSteamユーザーに対して転送を設定することも可能。この設定はLANパーティや多数のPCを用いたゲームイベントなどで重宝しそうです。
なお、ローカルゲーム転送機能を利用するには、送信側および受信側、それぞれのPCやSteam Deckが、いずれもSteamクライアントのベータ版を使用している必要があります。