米Appleが、Apple Payの新機能「Apple Pay Later」を3月28日より米国内で開始しました。日本では「Apple Payで後払い」と呼ばれるこの機能は、商品をApple Payで購入する際に選択でき、購入額を6週間の期間に4回に分けて支払うことが可能になります。
提供開始とはいえ、アップルのリリース文には「厳選されたユーザー」から「プレリリース版に招待し始める」と記されており、その他の「資格のあるユーザー」には今後数週間をかけて提供する予定になっています。なお、招待される「資格あるユーザー」は無作為に選択されるとのこと。
Apple Pay Laterによる支払いの管理はすべてウォレット内でできるようになっており、後払いにした購入に関しては全体的な未払い額と、今後30日間に支払わなければならない額が表示されます。支払いスケジュールはウォレット内のカレンダーでも確認でき、支払期日には通知を受け取るようになっているとのこと。また、これらの支払いはユーザーが返済のためにさらにローンを組むのを避けるため、クレジットカードではなくデビットカードとのリンクが必要です。
米国では、28日時点で対応している店舗での支払時にApple Pay Laterでの支払いが選択肢として選べるようになっているとのことです。
Apple PayおよびApple Wallet担当VPのジェニファー・ベイリー氏は「Apple Pay Laterは、ユーザーの経済的健全性を念頭に置いて設計されているため、手数料や利息がなく、Wallet内で使用および管理できるため、消費者は情報に基づいた責任ある借り入れの決定をかんたんに行うことができます」とそのメリットを説明しています。
昨年のWWDC22で発表された「Apple Pay Later」は、一般的なクレジットカードではなく「BNPL (Buy Now, Pay Later)」と呼ばれるサービスに分類されます。そのせいなのか、当初は2022年半ばには開始される予定だったものの、その後9月には技術的な問題で導入が遅れ、早くても開始が2022年末までずれ込むと言われていました。
その間、アップルはこのサービスのために与信管理や貸し付けを受け持つ子会社を新しく設置しており、ようやくのサービス開始となりました。
なお、日本を含む米国以外でのサービス開始がいつになるのかについては、今回の発表では触れられていません。