Androidデバイス、Chromebook同士で簡単にファイル転送できる機能「ニアバイシェア(Nearby Share)」が、Android端末、Windows PC間でも使えるようになりました。
Googleがandroid.comで「Nearby Share for Windows」のベータ版アプリを配布しており、Windows 10以降(64bit版)以降にインストールすれば利用できます。ただしArmデバイスはサポートされていません。
ニアバイシェアは2020年に、Android 6.0以上のデバイス向けにリリースされた機能です(Chromebookはバージョン91以上)。iPhone、iPad、Mac間でファイルのやり取りが手軽に行えるAirDropのような仕組みを目指したものですが、ハードウェア側にBluetoothおよびWi-Fi通信機能が必須でした。その条件はWindows版でも同じです。
また「米国および世界のほとんどの国で利用可能」とあるものの、それでもオーストリアやベルギーなど一部は対象外の国や地域もあり。なお、日本は例外に含まれず、サポートが受けられるようです。
ニアバイシェアはアプリを開いていても、バックグラウンドに回していても、問題なく動作します。PCから近くのAndroidデバイス、Chromebookに写真やビデオ、ドキュメントを送るには、アプリの窓にドラッグ&ドロップするか、ファイル上で右クリックして「近距離送信」(直訳されているようです)を選ぶだけです。
そしてポップアップする「○○さんのタブレット」「××さんのスマートフォン」など宛先から、ファイルを送りたい相手をタップします。転送された相手は、承諾と拒否のどちらも可能。Googleは「シェアしたファイルは暗号化されます」と約束しています。
自分のデバイス同士のファイル送信はさらに素早く、両方ともGoogleアカウントにログインしていれば、画面がオフになっていても、ファイルは承諾なしに自動的に転送されます。
またAndroid端末からパソコンに共有するには、ニアバイシェアアプリがPC上で起動していることを確認するだけ。こちらも送りたいコンテンツを表示して「共有」>「ニアバイシェア」をタップしてから、表示される送り先リストからPCを選ぶことになります。
もともとWindowsでのニアバイシェア開始は、1年以上前のCES 2022で予告されたことです。ようやく実現された格好ですが、同時に予告されていた「Fast Pair」(簡単にBluetoothイヤホンやスマートウォッチのペアリングができる機能)は続報がなく、その後のゆくえが気になるところです。
なお、ニアバイシェアのiPhone、iPad、Macへの対応はまったく言及されていません。