『METAL GEAR SOLID Δ:SNAKE EATER』発表。ステルスアクション傑作をリメイク、PS5/Xbox/Steam版開発中

ゲーム Sony
Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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コナミは25日早朝の配信番組「PlayStation Showcase」にて、『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』のリメイク作品『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』をPS5向けに開発中だと発表しました。

もっともPS5独占タイトルではなく、Xbox Series X/SやSteam(Windows PC)向けもあるマルチプラットフォームだと予告されています。

ほかMGS(メタルギアソリッド)初期3作、『METAL GEAR SOLID』、『METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY』、『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』を中心に収録したコレクション『METAL GEAR SOLID: MASTER COLLECTION Vol.1』も発表しました。2023年秋に発売予定です。

こちらは「発売当時のゲームをそのままに、最新のプラットフォームで遊べるようにした」とのことで、リメイクではなく過去タイトルを現世代ハードに移植したものと思われます。ただし「MGS2」「MGS3」ともにHDエディション版とされ、オリジナルのPS2版をリマスターしたPS3版(『METAL GEAR SOLID | HD EDITION』)が元になる模様です。

さて今回の目玉は、やはりリメイク版MGS3でしょう。2004年にPS2向けに発売されたオリジナル版は、史上最高のステルスアクションゲームの1つと数えられるもの。時系列的には初代や「2」よりも過去となり、ネイキッド・スネーク(ビッグ・ボス)が主人公に位置づけられています。

1960年代の米ソ冷戦時代を舞台に、スネークは荒野にあるソ連軍の基地へと潜入。時代的にあり得ないハイテク機器や兵器は登場せず(一部例外あり)、カモフラージュを使って身を隠し、ヘビなど野生動物を狩って食糧にしたり、ヒルや毒虫に悩まされながらブービートラップを警戒するなど泥にまみれたサバイバル生活が描かれます。

コナミは「ストーリー、ゲームデザインを忠実に再現し、現代の最新グラフィックに進化させた」と謳っています。当時のPS2では不可能とも言われた森林の表現にあえて挑戦した作品だけに、現世代ハードのグラフィック能力を存分に活用することで、本来目指していたMGS3の真の姿が浮かび上がってくるのかもしれません。

一時期のコナミはゲーム専用機ビジネスから遠ざかった印象がありましたが、数年前からそのイメージは返上されています。

まず2019年にアーケードゲームの名作を詰め合わせた『アーケードクラシックス アニバーサリーコレクション』を発売したことを皮切りに、『魂斗羅 アニバーサリーコレクション』や『悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション』といった過去作の忠実移植を次々と投入。さらに昨年秋、『サイレントヒル2』のリメイクや完全新作『サイレントヒルF』を発表していました。

そんななかMGSシリーズは、開発チームを率いた小島監督こと小島秀夫氏が退社してから精彩を欠いていました。2018年にゾンビ(寄生体によりクリーチャー化した人間)と戦う『メタルギア サヴァイブ』が発売されたのを最後に続編もスピンオフも出ず、休眠状態となっていた経緯があります。

《Kiyoshi Tane》
Kiyoshi Tane

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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