マイクロソフトはWindows 11上でAndroidアプリが動く環境「Windows Subsystem for Android」と、Windows 11側の間でファイル共有を可能とするテストを開始しました。
6月14日現在、一般提供前の新機能を試せる Windows Insidersプログラムすべてのチャネルで、Windows Subsystem for Androidアップデート(2305.40000.4.0)の形で展開しています。
なお、この機能は近距離高速ファイル転送「ニアバイシェア」とは違います。あちらは独立したハードウェアのあるAndroid端末とWindows間でファイルをやり取りするものですが、こちらは同じ1つのWindows 11 PC内でファイルを共用するための仕組みです。
今回のWindows Subsystem for Androidアップデートにより、Windows 11本体のドキュメントやピクチャなどのユーザーフォルダをAndroidサブシステムと共有できるようになりました。
要はAndroidアプリ側からPC内の写真をアップロードしたり、動画ファイルを速やかに編集可能となったわけです。ドラッグ&ドロップやコピー&ペーストによるファイル転送にも対応しています。
このフォルダ共有はデフォルトで有効になっており、「Windows Subsystem for Android」側の設定でオン/オフを切り替えできます。フォルダ共有が有効な場合、Windowsのプロファイル・フォルダ(ユーザー毎のフォルダ)はAndroidサブシステム側からは「/sdcard/Windows」としてアクセスできます。
また、いくつかの制限事項があります。以下、抜萃と要約です。
Androidサブシステムで利用できるのは、Windowsのプロファイルフォルダ内のファイルのみ。WindowsシステムフォルダやProgram Files、他のユーザーのフォルダ、外付けドライブ等は非対応です
Androidサブシステム側が「/sdcard/Windows」に保存したファイルのみ、Windows側でアクセスできます。
「.exe」のような実行可能ファイルは、セキュリティ保護のため共有できません
クラウドストレージのファイルは、デバイス内(ローカル)にダウンロードする必要があります。オンラインにあるファイルはダウンロードするまでサブシステムで利用できません
Androidサブシステム側は共有ファイルへのアクセス前に、インデックスを作成する必要があります。そのためファイル数が多い場合は時間がかかることがあります
今回の提供はWindows Insiderチャネルに限られるものの、Release Previewチャネルも含まれています。このチャネルは公式リリース直前のバージョンを少し早く試せる場であることから、数週間から数ヶ月のうちには正式版としてすべてのWindows 11ユーザーに提供される可能性が高そうです。
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