Twitter が法人営業ページ Twitter Business で、ツイートを読める回数が制限される Rate Limit について説明しました。
7月1日前後から始まったTwitter の利用制限、Rate Limitは、ツイートを取得できる件数をユーザーにつき1日600件~1000件に制限する措置。
通常のタイムライン表示や「おすすめ」ツイート、リプライ表示などでツイート1件ごとに回数が減ってゆき、上限に達すると「API呼び出しの回数制限を超えました」(rate limit exceeded)や「ツイートを取得できません」等のメッセージでツイートが読み込めなくなります。
この制限については、ツイッターの最高技術責任者CTOでありオーナーのイーロン・マスク氏が自身のツイートで「極端なデータスクレイピング」「システムの不正な操作」があったため、対策として一時的に実施していると語っていました。
今回のTwitter Business からの追加情報でも、「スパムやボットを除去するために時には大変厳しい措置を講じる必要があります」「一時的にTwitterの利用を制限し、プラットフォームに害を及ぼしているボットやその他の悪質な行為を働いている者を検出して排除することに致しました」と、理由についてはおおむねマスク氏の説明と同じ内容を繰り返しています。
ほか、制限の影響を受けているのは「ごく少数の人々」であり、お客様つまり広告を出稿する企業への影響は最小限と述べています。
制限するにしてもなぜユーザー(や広告主)に事前説明しないのか、については、どのようなかたちでも事前に通知すればBOTやスクレイピングする側など悪意ある側が対策を講じてしまう可能性があったため、つまり不意打ちの必要があったからとの説明です。
ツイッターはマスク氏が多額の借り入れで買収した関係から経営的には以前より苦しい状態にあり、コスト削減のため従業員の8割近くを整理してきました。
なかでも広報部門はマスク氏の個人的な哲学もあって完全に解散しており、問い合わせには排泄物の絵文字を自動返信する状態。
社会経済政治に大きな影響を与えるサービスながら、大きな変更や事故があっても対外的にはマスク氏の短いツイートや、会話中の返信しか公式な情報がないことが少なくありません。
今回の利用制限については、マスク氏からはタイムリーに説明があったものの、やはりツイッターの収益構造的にもっとも重要な顧客である広告主に対して「このツイートを読んでください」や個別の営業部隊からの説明だけというわけにもゆかず、Twitter Business から、特に広告への影響について正式に説明する必要が生じたようです。