イーロン・マスク氏は所有するSNS「Twitter」のブランドを「X」に変更し、アプリのアイコンなども切り替えを進めています。マスク氏が所有する「X.com」も、twitter.comにリダイレクトされるようになりました。
この「X.com」が、インドネシア政府により一時的に国内でブロックされたとアルジャジーラが報じています。
アルジャジーラによれば、インドネシア通信情報省は、この「X.com」というドメインは、かつてポルノやギャンブルなどのコンテンツを禁じる現地の法律を守らないサイトが使っていた過去があったと主張しているとのこと。
インドネシア政府が外国のサービスをブロックすることは、今回が初めてではありません。まず2020年11月に「MR5」という包括的な法律を施行しました。
その中で「民間電子システム・プロバイダー」とみなされた企業はライセンス登録が必要と定められており、実際に同政府は2022年7月27日までに登録するように要請。そして登録が間に合わなかったSteam、Epic Games、PayPal、Yahooなどが一時ブロックされる事態となりました。
ともあれ、インドネシアの人口2億7000万人のうち約2,400万人が利用しているという元Twitterでは、ウェブ版の「X.com」に一時的にアクセスできなくなったのは事実です。現地ユーザーは、ブロックされていた当時スクリーンショットを投稿しています。
もっとも、もともとX.comはマスク氏が1999年に共同設立したオンライン金融サービス会社の名称であり、後に競合企業と合併してPayPalに。さらにマスク氏が2017年にPayPalからドメイン名を買い戻した経緯があります。
ウェブサイトとしては X .com のサービスのほか、PayPal / eBay が使用しており、マスク氏が買い戻したあとは長らく「X」だけのプレースホルダー状態でした。
現地のファクトチェック団体MAFINDOの共同設立者は、X.comという名前には「否定的な意味合い」があるため、ブロックされたと考えていると述べています。Xは大人向けレーティングを示す意味もあり、転じてポルノサイト等でXやXXXがよく使われています。