アップルは9月12日~13日頃に、新型iPhoneの発表イベントを開催する見込みです。Appleの内部情報に詳しいジャーナリストのMark Gurman氏がそう述べたほか、信頼性の高い米9to5Macも独自の情報源を元に伝えていました。
そんななか、最新のtvOS 17(Apple TV向けシステムソフトウェア)ベータ版から未発表のiPhoneモデル識別子が2つ見つかり、既存モデルのLightning端子をUSB-Cに替えた製品ではないか?との説が浮上しています。
アップル製品やソフトウェアのデータベース AppleDB.dev に参加しているAaron氏は、最新のtvOS 17ベータ5内に2つの未発表iPhoneモデルがあったと報告しました。
それぞれ「iPhone14,1」と「iPhone14,9」と名付けられたものです。
こうした識別子の命名はAppleの社内事情でも変わるため、厳密な規則というわけでもないのですが、通常は同じ搭載チップごとに「iPhone○」部分は統一されています。
たとえばiPhone 13、iPhone 13 Pro、iPhone 14、第3世代iPhone SEの識別子は、いずれも “iPhone14,x “となっています。これらは全モデルともA15 Bionicチップを搭載するため。
かたやA16を搭載したiPhone 14 Proには、”iPhone15,x “という識別子が割り振られています。
iPhone 14シリーズ発表直後にも、アップル公式開発ツールXcodeから、iPhone 14/14 Plusの識別子が(同じA15を搭載した)iPhone 13と同じく“iPhone14,x”だとGizmochinaが指摘していました。
その後、Aaron氏はこれら「iPhone14,1」と「iPhone14,9」が全く新たなモデルではなく、外部端子をUSB-Cに変更したiPhone 13/iPhone 13 miniだという「推測」を述べています。特に別の情報源があるわけではなく、本人がそう考えただけ、ということです。
アップルは新型iPhone発売後も、1年前の標準モデルを販売し続ける慣例があり、「過去モデルの改訂版」を投入するとの推測は理に叶っています。なぜUSB-Cに変更するかといえば、EUが2024年秋までに域内で販売されるスマートフォンの有線充電端子にUSB-Cの採用を義務づけるためでしょう。
しかし、「一世代前のiPhone標準モデル」という条件は、むしろiPhone 14/iPhone 14 Plusに該当。さらに「iPhone14,x」=A15 Bionic搭載であることも、iPhone 14/iPhone 14 Plusともに符合しています(訂正:「iPhone 13 miniは販売終了」とありましたが、販売中でした。お詫びの上、謹んで修正させていただきます)。
もしもiPhone 14/iPhone 14 PlusがUSB-C化、しかも価格が安くなれば、それなりに魅力も増すはず。次期「iPhone 15」シリーズは米国を含めて全世界で値上げされる可能性が高いため、数年前のiPhoneから乗り換えたいユーザーには、「USB-C版 iPhone 14」は有力な選択肢となるかもしれません。