ながらくうわさが続いてきた iPhone SE 4(仮)の話題。
実物同様と称するモックアップの映像が立て続けに出回ったり、Apple社内に情報源を持つ記者が今週にも発表の見込みと伝えるなど、従来の予想より早く登場しそうな雲行きです。
ここでは現時点で確度が高いと思われる事前情報やうわさ、自称リークのたぐいと、「直前」なのにまだ分かっていない点についてまとめます。
以下、従来の例に沿っているか、複数ソースが一致しているか、情報源の「打率」といった確度の参考情報も添えますが、原則としてすべて未発表・非公式です。念のため。
■ iPhone SE 4(仮)の形状。ホームボタン廃止で大型化、iPhone 14相当?
こちらについては、周辺機器メーカーに近いおなじみのリーカーやアナリストの面々が以前からほぼ同じ内容を伝えています。
たとえばApple関連の著名リークアカウント Majin Bu は、CGレンダリング画像やモックアップの動画を多数掲載中です。
複数ソースで一致している概要をまとめると、
・ホームボタン廃止
他のiPhoneと同じカメラ顔認証のFace ID採用
・画面は6.1インチ前後。液晶ではなく有機EL採用
ホームボタン部分に加え、画面上部のカメラがiPhone 14のような「ノッチ」(切り欠き)になることで、SE(第3世代)の4.7インチから大型化。iPhone SE 3は最後の液晶iPhoneでしたが、とうとうOLED化します。
・本体寸法は iPhone 14相当
画面の大型化はホームボタン部分など上下の余白がなくなり、より縦長になる効果が大きいものの、本体も縦横に数ミリずつ大きくなる。サイズではiPhone 16ともほぼ同じで、「小さいから買う」製品ではなくなる
・カメラは単眼
iPhone 14そのものになるわけではなく、カメラはデュアルではなく広角シングル構成。ただしセンサは最新に近く48MPのうわさも。センサだけでなく、後述するプロセッサの強化でカメラ機能・画質は大きく向上する。
・中身は最新のiPhone 16と同じ。RAMも増量
中身のプロセッサについては、最新の iPhone 16 と同じ A18チップ、RAMの量も同じ8GBと考えられています。
エントリー機種なのに差をつけないのは意外にも思えますが、これはAppleの戦略上、全機種でAI機能のApple Intelligence対応をさせたいため。
以前の世代では無印 / Plusと上位のPro / Pro Max ではプロセッサに世代差がある場合もありましたが、2024年の iPhone 16 / 16 Pro では同じ世代でわずかな差の A18 / A18 Pro 搭載。
「下位の機種がApple Intelligence基準まで引き上げられて上位と同等になる」現象はすでにAppleのラインナップで発生しており、数年にわたって同一モデルを売る SE ではなおさら最低ラインを高くしておくことが理にかなっています。
・LightningではなくUSB-C端子。アクションボタンも搭載?
いまさらLightningを載せて、欧州でさらに数年販売できない選択をする可能性は限りなく低いであろうことを思えば、USB-C端子化は妥当。充電や周辺機器の接続性だけでもアップデートの価値はありそうです。
音量ボタンの上にあるスライド式のミュートスイッチは、iPhone 16世代と同じショートカット用ボタン「アクションボタン」に変更されるようだと以前からうわさがあり、ごく最近のモックアップやCG画像でもアクションボタンになっています。
モックアップやCG画像を信じれば、iPhone 16世代で追加された「カメラコントロール」は非搭載。ここは差別化してくるようです。
・初のApple内製モデムチップ採用?
こちらも数年前から囁かれてきたうわさ。Appleはメインのプロセッサに自社製のAシリーズを採用しつつ、通信部分のモデムには今に至るまでQualcomm製のチップを採用しています。
Appleがモデムを内製していることは、関連企業の買収や人材獲得から確実視されていました。載せるタイミングについては諸説ありましたが、最近はメインの iPhone にいきなり載せるのではなく、SEからになるとの観測が一般的です。
■ iPhone SE 4(仮)発表・発売時期
おそらく今週発表・今月発売
いわゆるリークアカウントやサプライチェーンに詳しいアナリストはこれまで今年春、3月か4月にも、といった表現でしたが、 やや早く数日のあいだにも発表との説が有力になっています。
リーカーといえばリーカーの親玉、Appleに強い情報源を持つことで知られる Mark Gurman 記者 at Bloomberg は、つい先週の記事では「早ければ来週にも」(つまり今週中にも)と述べていたのが、2月9日付けの最新ニュースレターでは「今週発表される」と表現を変えています。
Gurman先生が書いたから百発百中というわけではなく、その時点では正しい情報だったものがApple社内で計画が変わり、結果的に外れる場合もよくありますが、ここまで近い時期の場合、過去の例からもかなり確度は高いと見て間違いありません。
(ただし、以前のように大きなイベントをリアル会場で開くわけでもなく、配信イベントの予告も現時点でないことから単なるウェブサイト上の発表だけになる可能性が高く、その場合は不測の事態があれば土壇場でも先送りにできることはできます。)
■ iPhone SE 4(仮) の価格
500ドル前後、現行のAppleレートなら7万8000円前後?
こちらも前述の Gurman ニュースレターより。現行の iPhone SE (第3世代)より高くなっていますが、これは64GBストレージのモデルがなくなり、ベースが128GBからになるため。iPhone 14ですら64GBモデルは用意されないことを考えれば、SEも128GBからになるのは妥当です。
■ iPhone SE 4(仮) ではなく iPhone 16E??
昨年末に中国のソースが、そちらを引用したかたちで上記の Majin Bu はじめ海外のリークアカウントも伝えていたうわさに、「iPhone SE 4(仮)の商品名は『 iPhone SE (第4世代)』 ではなく『iPhone 16E』になる』との謎説がありました (16SEだという説も)。
Apple Intelligence対応でかなり性能が高く、心臓部は iPhone 16と同等になることを考えれば 16を名乗っても不思議はありませんが、16E では名前から無印の16より上なのか下なのかよく分かりません。
が、Apple的にはXとXRだったり、謎の『C』をつけたりとよく分からん命名をした例は多く、よく分からんことが狙いなのかもしれません。『SE』がエントリー機種というのも、それに慣れたから分かるという話もあります。
16E または 16SE説は昨年末に一時出てきましたが、少なくともGurmanニュースレターでは触れていません。が、まだ製品版と思われるパッケージやカラーバリエーションについて確度の高いリークはなく、誰も予想しない名前で出てくる可能性もゼロではありません。
■ 今年の iPhone は4機種(6機種)も出そう
直接 iPhone SE 4(仮)の情報ではありませんが、選ぶ際の参考になりそうな情報として。今年は例年どおりの標準モデル+Proモデル、サイズ違い含めて iPhon 17 / iPhone 17 Plus / iPhone 17 Pro / iPhone 17 Pro Max (すべて仮称) の4モデルと、数年に一度の iPhone SE 4 (仮) に加えて、注目の新機種 iPhone 17 Air (仮) が加わるとのうわさも続いています。
iPhone 17 Air (仮) は、性能的には通常モデル同等かカメラ等は下ながら、やたらと薄い筐体になるとされるモデル。サムスンは Galaxy S25発表イベントでワンモアシング的に薄型モデル edge を予告していましたが、今年は各社がおどろくほど薄いモデルを投入して、消費者の注目を集めることを狙うとの予測があります。
iPhone 17 Air (仮) については、まだ真偽の分からないモックアップや予測CG画像が出回るのみで、どれほど薄くなるのか、どんなトレードオフがあるのか、価格帯も分かっていません。