マイクロソフトはWindows 11の標準搭載アプリ「写真」と画面キャプチャアプリ「Snipping Tool」の新機能を提供開始しました。それぞれ背景ぼかしと、画像内のテキストを自動認識して操作できる内容です。
いずれも先行テストプログラムWindows InsiderのCanaryおよびDevチャネルを通じて配布しています。写真アプリはバージョン2023.11090.13001.0、Snipping Toolはバージョン11.2308.33.0です。
まず写真アプリでは、編集モードに「背景ぼかし」オプションが追加されました。自動的に写真の背景を検出し、ワンクリックで被写体を際立たせて背景をぼかし加工できます。ぼかしの度合いを調節したり、ぼかす範囲を変更することもできます。
またSnipping Toolでは、キャプチャした画像のテキストを自動検出する「テキストアクション」機能が追加されました。
iPhoneやiPadにて、一昨年のiOS/iPadOS 15から導入された(iOS/iPadOS 16以降で日本語対応)「テキスト認識表示」と似た機能です。
まず、「テキストアクション」ボタンをクリックして選択できるテキストを表示。それからツールバーの「Copy all Text(全てのテキストをコピー)」をクリックするか、CTrl+A(全選択)とCtrl+C(クリップボードにコピー)というお馴染みのキー操作でコピーもできます。
さらにクイック再編集により、メールアドレスや電話番号を自動的に非表示(黒塗り)にすることも可能。ほか手動でテキストを選んで黒塗りできます。
第三者に画像を送ったり、SNSで広くシェアするときのプライバシー保護に活躍しそうです。
また最新のスマートフォン連携(バージョン1.23082.123.0以上)と合わせて使えば「Androidデバイスでキャプチャした画像を瞬時に受信、直ちに加工」という早技が使えるようになります。この機能は、iPhoneは対象外です。
具体的にはAndroidデバイスで新たな画像がキャプチャされるたびに、PC側でもインスタント通知を受信。その場で写真を素早くSnipping Toolに取り込むことができ、もちろん「テキストアクション」によるテキスト操作も可能です。
ただしCanaryチャネルは早い段階でのプレビューを行う場であり、ここでテストした新機能をそのまま製品版に導入するとは限りません。
マイクロソフトは9月21日(現地時間)、米ニューヨークでスペシャルイベントを開催。その場ではSurface製品以外にも、WindowsやOffice、Bingなどの生成AI搭載に関する新たな展開を明かす可能性があります。今回の写真アプリやSnipping Tool新機能も、その前ぶれかもしれません。