アップルは10月31日午前9時(日本時間)から「Scary fast.」イベントを開催し、新型Macを発表すると複数の識者が予想しています。
すでに「新型MacBook Proの箱」写真も登場し、新型チップ「M3」シリーズを搭載した14/16インチMacBook ProやiMacが登場するとの見通しも複数の情報源が主張しています。
そんななか、新型MacBook Pro以外に第7世代iPad miniの内蔵バッテリーが、中国の公的規制機関に届け出られた可能性があると米MacRumorsが伝えています。
同メディアは、アップルのサプライヤー2社が14インチ/16インチMacBook Pro、Mac用Magic Keyboard、iPad miniを含む既存製品に使われるバッテリーについて、中国の規制データベースに再提出したと主張しています。全てのバッテリーは2021年以前に申請済みであり、先週改めて再提出されたと述べています。
具体的にどの規制機関かは明かされていませんが、先日Apple Watch Series 9やApple Watch Ultra 2が正式発表される直前に「3C認証」サイトから内蔵バッテリーの登録が見つかっていました。3Cとは中国強制認証制度 (China Compulsory Certification(CCC)のことで、中国で生産・出荷・販売あるいは中国に輸出する製品については届け出て認証を得る必要があります。
今回、既存モデルのバッテリーが同じ規制機関に再提出されたということは、後継モデルも同じバッテリーを使う可能性が推測できます。実際、Apple Watch Series 9の内蔵バッテリーに関する届出も、Series 8と同じものの「再提出」でした。
この中で14/16インチMacBook Proは発売が間近に迫っていると何度も噂されており、特に意外ではありません。USB-C版Magic Keyboardも、新型iMacが発表されるのであれば、同時に登場することは理に叶っています。
特に注目すべきは、第6世代iPad mini用バッテリーの再届出でしょう。つまり、第7世代iPad miniも準備中であり、先代と同じバッテリー容量になる可能性が浮上した格好です。
もっとも、アップルの内部に情報源を持つとみられるBloombergのMark Gurman記者は数日前、2024年まで新型iPadの登場はないと予想。またアップルのサプライチェーン情報に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏も先月、年末まで新型iPadは登場しそうにないと述べていました。
が、著名リーカーShrimpApplePro氏や米9to5Macは、第7世代iPad miniが準備中だと示唆。また台湾サプライチェーン情報誌DigiTimesも2023年内に発売の可能性があると報じており、情報が錯綜している状態です。
第7世代iPad miniの発売時期はさておき、iPhone 13シリーズと同じA16 Bionicを搭載する見通しは、複数の情報源が一致しています。
ほか注目すべきは、第6世代モデルの「ゼリースクロール」現象が解消されるとの噂話です。中国SNS・WeiboユーザーのInstant Digital(刹那数码)氏は「スクリーンの組立て方向を変更し、ゼリー状のスクリーン現象を改善した」と述べています。
これまで同氏はiPhone 14/14 Plusの新色イエローやiPhone 15 Proの空間ビデオ、Apple Watch Series 9の情報を、正式発表前に的中させたこともあります。
ここでいうゼリースクロールとは、第6世代iPad miniを縦置きにして画面を素早くスクロールされると、文字や画像が斜めに傾き、ゼリーのように揺れて見える現象のことです。ディスプレイの左右で更新速度が違うために起こる現象であり、アップルは液晶画面の正常な動作だと回答しています。
米修理業者iFixitは、これがディスプレイの描画を制御するコントローラーボードが、タテにした場合に縦向きに取り付けられているためと分析していました。それに対して、ゼリースクロールが起こらないiPad Air(2020)では、水平方向に配置されています。
もしも第7世代iPad miniもコントローラーボードの配置方向を変更するならば、製造コストが高くなることもなく、問題が解消できると期待できそうです。
ともあれ、まもなく始まるスペシャルイベントを楽しみに待ちたいところです。