Googleは12月6日(現地時間)、新しいAIモデル「Gemini」を発表しました。用途に応じてUltra、Pro、Nanoという3つのバージョンが用意されており、モバイル機器の端末内で動くGemini NanoをPixel 8 Proに展開することも発表しています。
Google Pixel向けの新機能追加アップデート Feature Dropの12月分では、早くもこの Gemini Nanoを使った機能が含まれています。
レコーダーの録音内容を要約
Pixel 8 Proのレコーダーアプリで、録音された会話やインタビュー、プレゼンテーションなどを要約できるようになります。ただし、いまのところは英語でのみ利用可能です。
Gemini Nanoはオンデバイスで動作するので、ネットワーク接続は不要。録音ファイルをクラウドにアップロードする必要はありません。
GboardキーボードにAIスマート返信
また、キーボードアプリのGboardに開発者プレビューとしてスマート返信機能が導入されます。Gmail等ですでに利用できるスマート返信ですが、これをアプリ側ではなくキーボード側に搭載することで、より多くのアプリで利用できるようになります。
こちらはいまのところWhatsAppで英語キーボードを使用している場合のみ利用可能。来年にはさらに多くのアプリに対応するとのことです。
Gemini Nano以外にも、12月度のPixel Feature Dropとして、Pixel向けにAIを利用した複数の新機能が発表されています。
動画ブーストがようやく利用可能に
Pixel 8 Proでは、色や明るさ、手振れ、ノイズを自動調整する「動画ブースト」が利用可能になります。この機能、Pixel 8 Pro発表時から予告されていたもので、ようやくの追加となります。
動画ブーストに合わせて、Pixel 8 Proでは動画の夜景モードも有効になります。また、Pixel 8 ProとPixel 8のタイムラプスに夜景モードが追加されます。
このほか、Googleフォトのポートレートライトが新しいAIモデルにより強化され、バランスライトで極端な影を簡単に除去したり、過去に撮影したポートレート写真も修整できるようになります。この機能はPixel 6以降のスマートフォンとPixel Tablet、Pixel Foldで利用できます。
犬や猫もAIボケ補正に対応
Googleフォトのボケ補正もアップグレードし、犬や猫など毛足の長いペットの写真でもきれいに補正できるようになります。
Googleフォトのボケ補正(Photo Unblur)機能は、大量の写真を機械学習してトレーニングしたモデルを使い、ブレ・ボケ前のシャープな画像を復元する仕組み。新たに犬や猫も検出して補整できるようになったため、動きまわってブレがちなペット写真も救える可能性が高くなります。
文書スキャンから汚れ除去
スキャンしたドキュメントから、数回のスワイプで汚れやしわなどを取り除ける機能も追加。これはGoogleドライブアプリで、Pixel Tablet、Pixel Fold、Pixel 5a(5G)以降で利用できます。
Pixel Foldには対面プレビュー追加、PixelをUSBウェブカメラ化も
AIとは直接関係がありませんが、Pixel Foldでは、広げた状態での背面カメラ撮影時に、カバーディスプレイ側にもプレビューが表示されるデュアルスクリーンプレビューに対応。
Pixel FoldとPixel 6以降のスマートフォンはPCにUSB接続して、スマートフォンのカメラを使ったビデオ通話が可能になります。
ほかにも、Pixel FoldとPixel 5a(5G)以降では、Pixel Watchを使ったロックの解除、Pixel Tabletのビデオ通話音質の改善と空間オーディオ対応、時計アプリの世界時計タブと時計ウイジェットに天気の追加など、多数の新機能が発表されています。
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