アップル、折り畳み iPad は2026年以降?8インチ前後で iPad mini 置換え、韓国サプライチェーン情報

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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(ThinkPad X1 Fold / Lenovo)

アップルが早ければ2026年~2027年頃に、7インチ後半~8インチ前半の折りたたみ機器の発売を検討していると韓国の電子業界誌The Elecが主張しています。

それと合わせて、本製品が現行の8.3インチiPad miniを置き換える可能性があるとの情報筋の話も伝えています

裏付けとなるサプライチェーン情報の動きとしては、サムスンディスプレイとLGディスプレイが昨年(2023年)、それぞれ6インチ後半と7インチ後半の折りたたみパネルサンプルをアップルに送ったとの未確認情報も報じています。

しかし、アップルは有機EL版のiPad mini開発プロジェクトも進めているため、この折りたたみ機器はiPad miniを置き換えるコンセプトではないという反論など、業界に飛びかう様々な憶測も報道。

ほか、サムスンがLGよりもアップル向け折りたたみパネルの開発に積極的であること。さらにアップル、サムスン、LGの3社がディスプレイ保護材に使う超薄型ガラス、折りたたみヒンジのコンセプト等につき「それぞれ考えが異なる」という、かなり具体的な観測にも言及しています。

アップルが折りたたみiPadの試作に取り組んでいることは、複数の識者や情報筋が主張してきたことです。

たとえば同社の未発表製品に詳しいアナリストMing-Chi Kuo (郭明錤)氏は、カーボンファイバー製のスタンドを備えた新たな設計で、2024年に発売するとの説を唱えていました。


この見解に対して、アップルの社内事情に精通するBloombergのMark Gurman記者や、信頼性の高いディスプレイ専門アナリストRoss Young氏は、両者ともに「2024年に折りたたみiPadが登場する話は聞いていない」とコメントしていました。

ただ、彼らは単に「2024年発売」の部分を否定したに留まり、アップルが折りたたみ製品を開発している可能性は否定していません。特にYoung氏は、「2025年に20.5インチの折りたたみノートブックが出るとは聞いた」と述べています。

その後に台湾の電子業界誌DigiTimesが上流サプライチェーンからの情報として「アップルは数年前から折りたたみ式スマートフォン開発に取り組んでいると噂されていますが、この取り組みをタブレット端末にも広げることを検討している」と伝えていました

そこに今回のThe Elec報道が続いたことで、単なる予測の域を超えて、アジアのサプライチェーン情報から折りたたみiPadを巡る動きが複数出てきたことになります。

もっとも、iPad miniはiPadシリーズの中では比較的安い価格帯に属しており、製造コストが高価になることが避けがたい折りたたみデバイスと置き換える可能性は疑わしい印象もあります。

実際、Ming-Chi Kuo氏も(時系列的には上記発言の前)2025年にiPad miniが折りたたみ式iPadに置き換えられる可能性は低い。なぜなら価格が著しく高くなるため、合理的ではないと述べていました。

この折りたたみiPadの発売時期に関しては、サムスンの未発表製品に詳しいリーカーのRevegnus氏が「アップルOLEDロードマップ」と称する画像を公開したことがあります。サムスンはアップルに有機ELパネルを供給しているため、そちらの情報筋に基づいているのかもしれません。

そのロードマップ上でも、折りたたみiPadは2027年以降に発売との位置づけ。ただしiPad miniではなくProのカテゴリにあり、予測出荷台数は100万台にすぎません。要は、それほど高価になると示唆しているようです。

現状、折りたたみ画面サイズが7インチ後半の製品としては、サムスンのGalaxy Z Fold5が販売中。日本では約25万円という高額さであり、iPad miniの価格帯とはかけ離れています。


一般的にアップル製品は、同じディスプレイサイズであれば競合他社より高価になる傾向があります。折りたたみiPadが実現するとして、おいくらになるかは興味深いところです。

《Kiyoshi Tane》
Kiyoshi Tane

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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