アップルは空間コンピュータApple Vision Proを、先週末に米国にて発売しました。
その少し前、YouTubeは複数のメディアに「Vision ProのSafariでYouTubeを使えるようになります」とコメント。つまり、少なくとも1月中旬の時点ではiPadアプリをVision Pro上で動作させるつもりも、Vision Pro専用アプリを出す予定もないと表明していました。
しかし、YouTubeは新たに「Vision Proアプリがロードマップ上にある」ことを明らかにしました。
The Vergeへの声明で、YouTubeは「わが社はVision Proの発売に興奮しており、YouTubeユーザーがSafariで素晴らしい体験ができるようサポートしています。現時点で共有できる具体的な計画はありませんが、Vision Proアプリが我々のロードマップにあることは確かです」と述べています。
つまり、開発の進捗状況にも触れず、リリース時期も未定ながら、やらないわけではないと示唆したかたちです。
今回このような声明が出る直前に、かつて人気を博したRedditアプリ「Apollo」を開発したクリスチャン・セリグ氏は、非公式のYouTubeアプリ「Juno」をApp Storeにて公開しました。価格は4.99ドルで、公式アプリの機能をほぼ網羅していて好評を呼んでいることが、YouTubeに何らかの影響を与えたのかもしれません。
なお、Netflixのグレッグ・ピーターズ共同CEOはインタビューにて、当面Vision Proへのアプリ提供を見送ったことに対しコメント。
「私たちは、見返りのないところに投資しないように注意する必要があるし、Vision Proをめぐる展開を見守るつもりです。常にアップルと話し合って方向性を探っていますが、今のところ、この製品はあまりに小規模なので、ほとんどの会員には特に関係がありません」と述べています。
つまり、少なくとも現時点ではあまりにニッチな製品で、Netflix会員のほとんどが買わないものに投資する意図はないということです。
こうした「Vision Proアプリ開発は投資に見合わないから」としばらく様子見している企業は、かなり多いのかもしれません。