かつてアップルの自動運転車プロジェクトに関わり、機密情報を持ち出したとして逮捕されていた元アップル技術者Xiaolang Zhangに、懲役120日と3年間の監視つき釈放、および罰金14万6984ドルが言い渡されました。
Zhangはアップルの自動運転車開発プロジェクト、通称「Project Titan」に携わり、在籍中には自動運転車のセンサー回路に関する設計などを担当していました。
しかし、育児休暇を取得してその期間中に中国を訪れていたり、休暇中にもかかわらずアップル社内に現れたりしていたとされています。そして、育児休暇が終わろうかという頃に、中国のEVスタートアップ、XPeng Motorsに加わるとして依願退職を申し出たとのこと。
アップルの訴えによると、一連の行動やXpengへの転職を不審に思ったアップルは、内部調査の結果、Zhangが自動運転用回路基板の設計データなどを含む全25ページの資料を個人用ノートPCに転送していたことを発見。
さらに職場の研究室から試作の回路基板に加え、大胆にもLinuxサーバーまで持ち出しているのが監視カメラ映像から発見されたとのことです。
Zhangは2018年、サンノゼ国際空港から出国する直前にFBI によって逮捕されました。当初は罪状を否認していましたが、2022年に主張を翻して機密持ちだしを認め、今回の判決を待つ状況でした。
なお、Zhangには懲役と罰金のほかに、3か月の監視付き釈放期間も含まれます。Zhangは今後6月19日までに出頭し、その後自宅に最も近い、刑の軽い受刑者向けの矯正施設に送られる予定です。
ちなみに、Project Titanに関して最近報じられたところでは、アップルはうわさされていた完全自動運転のEVから、テスラなどと同様のレベル2自動運転機能を搭載する電気自動車に変更して開発を続けていると報じました。
さらに、その電気自動車の2028年より早く発表されることはない見込みとされており、まだどんな製品になるのかはわかっていません。