アップルが、いったんは停止したEpic Gamesの開発者アカウントを復活させました。
これにより、Epic GamesはEU圏内で独自のiOS(iPadOS)アプリストア立ち上げが可能になり、看板ゲーム『Fortnite』をiPhone / iPadに再び提供できるようになります。
Epic Gamesはブログ記事を更新し「アップルはわれわれの開発者アカウントを復活させると述べ、欧州委員会に約束した」と述べ、「(iOS向け)Epic Games Storeを立ち上げ、欧州でFortniteをiOSに復活させるため、予定どおり前進する」と述べています。
一方、アップルの広報担当者は「Epicとの対話の結果、彼らはわれわれのデジタル市場法(DMA)ポリシーを含むルールに従うことを約束した。その結果、Epic Sweden ABは開発者契約の再締結を許可され、Apple Developer Programへの参加が認められた」と述べています。
Appleは今週、Epicが関連する契約上の合意を守る可能性が低いとして、Epicの開発者アカウントを停止していました。アップル側の弁護士は、開発者アカウント停止通知において、Epicを「信頼に値しない」としていました。
しかしその後、EU規制当局が、アップルに対してこの問題に関し調査入りすることが報じられ、またEpicも開発者アカウント停止は「DMAの重大な違反」だと主張していました。
EU圏内において、もし企業がDMAを遵守しない場合、年間売上高の最大10%という非常に高額な罰金が課される可能性があります。考え得る結果を天秤にかけた結果、アップルがEpicとの対立から手を引く選択をしたとしても、さほど驚くべくことではないと言えそうです。
余談ですが、EUは今週、アップルに対してApp Storeにおける音楽ストリーミングアプリに対して、アプリ経由での契約よりも安価なアプリ外での契約方法があることをユーザーに知らせないようにしたとして、約18億ユーロ(約2900億円)の制裁金を課すことを発表しました。アップルはこれに対して、リリースを出し上訴することを表明しています。