テスラCEOのイーロン・マスク氏は、自身が所有するX(Twitter)でテスラ・ロボタクシーを8月8日に発表すると述べました。マスク氏は以前よりロボットタクシーの計画について話しており、製品化されればテスラにとって新たな収益の柱になるかもしれません。
ただ、テスラはこれまでに「Autopilot」や、その上位オプションである「Full Self Driving(FSD)」機能を提供してきました。しかしそれらは基本的に先進運転支援システム(ADAS)であり、名前とは裏腹にドライバーがすべての運転操作を自動車に任せることが可能な、自動運転レベル3以上の機能を提供していません。テスラは4年前のFSD紹介動画で全く手放しでドライブする様子を示していますが、実際にはドライバーが一定時間ハンドルに手を置いていなければ警告が発せられるようになっています。
無人で走行するロボタクシー事業を提供している企業としてはAlphabetの自動運転開発子会社であるWaymoが、ロサンゼルス、サンフランシスコ、アリゾナ州のフェニックスといった都市でロボタクシー事業を行っており、テスラのお膝元とも言えるテキサス州オースティンでも年内の事業展開を予定しています。さらに、アリゾナ州ではUber Eatsと提携してロボタクシーによる食品配達を行う予定であることを、先日発表したところです。
一方で、事業化に至る前に自動運転プロジェクトを終了する企業もあります。たとえば、Waymoと並んで複数の都市でロボタクシーサービスを提供していたGM子会社のCruiseは、歩行者を巻き込む事故を起こしたことをきっかけに運行を停止し、その後事業も閉鎖することになりました。
また、アップルも最近、長年うわさされてきた自動運転EV開発プロジェクトを閉鎖し、関係する従業員を再配置したと伝えられています。
今回マスク氏が述べた8月8日の発表がどういったものになるのかはまだわかりません。また、マスク氏が言うスケジュールはかなり楽観的であることが多く、数年単位での誤差も珍しくはありません。たとえば電動トレーラーヘッドTesla Semiの納車は、当初2017年とマスク氏は述べていましたが、実際には2022年12月にまで延びていました。電動ピックアップトラックのCybertruckも、2019年に発表され、当初2021年だとされていた納車開始は最終的に2023年12月になりました。
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