テスラのCybertruckはその型破りなデザインが最大の魅力ですが、その分オーナーに求められる取り扱い上の注意点も独特なところが数多くあります。
たとえば新車で購入し、納車後35kmしか走行していないとしてもクーラント漏れは保証対象として扱われません。また、洗車前には「洗車モード」に切り替えるようマニュアルに記されているのを知らずに洗車して、数時間Cybertruckが何も反応しなくなった人もいます。さらに、自動で閉まるフロントトランクの指挟み防止機能強化のアップデートを試すため、実際に指を挟んでみたところ、切断されそうになった人もいます。
多くの人々に懸念されるのが、そのデザインの特徴である角張ったボディパネルの縁に、非常に鋭利な部分があることです。駐車したCybertruckから降りたときに、そこが傾斜地だったせいでドアが勝手に閉まり、足を挟まれて深手を負った人もいます。
そして、フォーラムサイトCybertruck Owners Clubのユーザー「bdesign」もまた、Cybertruckの納車時に酷い目に遭った体験談を報告しました。
待ちに待った納車日、bdesignは目の前に届いたCybertruckのフロントガラス内側に汚れがあったり、ボディパネルに洗浄液か何かのスプレー跡が付いていて、拭き取っても取れなかったり、ボディ全体に細かな錆が点々と発生していたりしましたが、それらはCybertruckにとってはさほど珍しいことでもないとわかっていました。
ただ、荷台のトノカバー縁にあるゴムパッキンが一部剥がれているのは問題です。しかしその日は日曜日でサービス部門が稼働していないため、bdesignは後日、修理依頼することにしました。
引き渡し前に車体をチェックしているとき、bdesignはCybertruckのテールゲートに小さなへこみかなにかがあるのに気づきました。そして、その部分が本当にへこんでいるのか、ただの汚れかと考えながら不用意に手を伸ばしたbdesignは、垂直に切り立つリアクォーターパネルの先端で手首内側をスッパリと切ってしまいました。
bdesignは、最初は紙で手を切った程度かと思っていました。しかし傷は思ったよりも深く、大量に血があふれ出てきました。それを見た納車担当のテスラ従業員は、慌てて包帯を持ち出してきてbdesignの傷口を止血しました。
こうして、トラブルだらけのCybertruckの納車手続きは完了したかに思われました。ところが、話はそこで終わりません。数時間後、手首の包帯から血がにじみ出ることもなかったため、bdesignはもう出血は止まったと思い、自宅のキッチンで包帯を少し緩めてみました。するとまた傷口が開き、キッチンのアイランドを血だらけにしてしまいました。結局、bdesignは救急搬送されることとなり、残念ながらその日はCybertruckの初ドライブもできませんでした。