マイクロソフトは、Windows 11のスタートメニュー内に「おすすめアプリ」の表示を始めました。
「おすすめアプリ」とは、つまりアプリ広告の挿入です。4月23日から配布を開始した、更新プログラムKB5036980により有効になります。
スタートメニューの「おすすめ」セクションに「少数の厳選された開発者が提供する」Microsoftストアアプリを表示することで、「利用可能な素晴らしいアプリを発見するのに役立ちます」とマイクロソフトは説明しています。
「お勧め」であって広告とは表現していないものの、ユーザーではなくマイクロソフトが選んだアプリをOSの基本的なUIに表示することは事実。もしも同社がアプリ開発者から料金を取っていなかったとしても、有料アプリであれば売れる毎に手数料収入が入るため、実質的には広告と言えます。
もっとも、この「おすすめ」広告は非表示にできます。最新のKB5036980をインストールしている環境では、「設定」>「個人用設定」>「スタート」>「ヒント、ショートカット、新しいアプリなどのおすすめを表示します」のトグルスイッチをオフにするだけです。
今回の動きは、Windows 10ユーザーに乗り換えを勧める巨大ポップアップを表示したことに続くものです。
以前マイクロソフトは、ファイルエクスプローラー内でMicrosoft エディターを売り込む広告の表示をテスト。これにつき、「外部に公開するつもりはなかった」とコメントしていました。
マイクロソフトに限らず、OSの提供者が有料の追加機能やクラウドサービス等も手掛けることで、標準アプリや設定項目を開くとサブスク加入などの自社広告が現れることは当たり前になってきました。
今後もWindows 11のどこに広告を入れるテストを行うのか、注視していきたいところです。