高性能動画生成AI「Vidu」の実力を試す。Character to Videoとは何か。KLINGやRunwayとはどこが違うのか(CloseBox)

テクノロジー AI
松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

特集

KLINGのサブスクリプションが開始されたばかりですが、同じ7月30日に早くもライバルが登場しました。これも中国の動画生成AIサービスで、「Vidu」というものです。といってもぽっと出ではなく、4月末にSoraクラスの動画生成AIとして発表。注目されていました。このViduが一般利用可能になったのです。

月額9.99ドルからのサブスクリプションプランが用意されていますが、無料ユーザーも1カ月で80クレジットが付与されます。半額セール中というところもKLINGと同じです。4秒の生成で4クレジット、アップスケールで4クレジット。Standard以上のユーザーが使える8秒生成とアップスケールはそれぞれ8クレジット必要です。

では実際に試してみます。

■ViduのImage to Video、その実力は?

まず、Image to Videoを試してみます。これには2つのモードがあり、入力した画像を最初のフレームとして使うものと、参照キャラクターとして使うものが選べます。

まず、最初のフレームとして使った例。30秒で生成されてこの品質はなかなかです。横顔になっても欧米化することなく、キャラクターを維持したまま動いています。KLINGよりいいかもしれません。

KLINGの場合には、欧米化しないものの、別のアジア人になってしまうことがよくありました。

次に、同じ画像を使ったキャラクター参照、Character to Videoの例。髪型はまあ近い感じではあります。

キャラクター維持がうまくいった例もあります。

ConfigCopy機能を使って、同じキャラクターの様々なシーンを生成することが可能なので、ストーリーもののムービーが手軽にできるはずです。

Proプランにして、8秒生成もやってみました。同じ参照画像を使って生成。なかなか良いのではないでしょうか。

どうもViduにはフレームギリギリを攻める傾向があるようですが、それでもほとんど破綻がみられない(指の数とか)のが良いところです。

このほかに、アニメーションに特化した生成機能もあります。

同じプロンプトで、StyleをAnimationにすると、アニメーション(カートゥーン)になりました。あまり実用的な感じはしませんが。

ViduはSora登場後にそのライバルとして発表されたの時には最長16秒の動画が作れるとうたっていました。現時点では4秒か8秒であり、Runway Gen-3 Alphaの10秒にも届きません。生成した動画の延長もできないので、これからの機能強化を期待したいところです。

新機能に関してはProプラン以上が必要ということで、まずは申し込んでみました。毎日にように新しい動きがある動画生成AIサービスですが、有料サービスのおかげでだいぶお金を使うことになってしまっています。昨日はミュージックビデオ制作のためにRunwayに30ドルを貢いでしまいました。まあ、その成果はありましたけど。

昨日作ったばかりのミュージックビデオですが、最初のピアノ演奏と、最後の2つのクリップをVidu生成したものに置き換えてみました。顔の再現度が高いのがいいんですよね。

《松尾公也》

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