アップルが新製品発表ウィークの第2弾として、M4チップ搭載のMac miniを発表しました。
事前に流れていたうわさのとおり、新型Mac miniはフットプリントが12.7cmの角丸正方形となり、まるで銀色のApple TV的な外観になりました。
ここまで小型できたのは、自社製チップの高効率があってのこと。ただ、小さな筐体に電子機器を詰め込めばそれだけ熱がこもりやすくもなるわけで、チップからの熱は内蔵の冷却ファンで底面前方から導入した気流に乗せ、底面後方の排気口へと流すようになっています。
M4チップはCPU、GPUともに10コアで16コアのNeural Engineを搭載、メモリー帯域幅は120GB/s。
M4 Proチップのほうは、12コアCPU、16コアGPU、16コアNeural Engineを搭載、メモリー帯域幅が273GB/s。
M4 Proチップはさらにオプションとして、14コアCPUおよび20コアGPUを詰め込んだバージョンも選択できます。
リリース文では、アップルはユーザーにとって、そろそろ買い換えを検討する時期にさしかかるかもしれないM1チップ搭載のMac miniに対して、最新M4搭載のMac miniはCPU性能で最大1.8倍、GPU性能は最大2.2倍高速だと述べています。
またアップルのMac mini紹介ページでは、同じ価格帯で最も販売台数が多いWindowsデスクトップパソコンと比較して最大6倍高速、大きさは1/20だと説明しています。
これまでのMac miniは本体後面にすべての外部インターフェースがまとめられており、周辺機器を接続するには本体の後ろをのぞき込むか手探りで行う必要がありました。
しかし、今回のデザインでは前面にUSB-C(10Gbps) x2と3.5mmヘッドフォンジャックを持って来たため、利便性が大きく向上しています。
背面にはあまり頻繁に抜き差ししない機器をつなぐことが多いThunderbolt (USB4 40Gbps) x3と、HDMI、10ギガビットEthernet端子が配置されます。
ThunderboltはM4チップ搭載モデルがThunderbolt 4、M4 Pro版はThunderbolt 5を採用しています(アップルはオンラインストアの商品にもThuinderbolt 5ケーブルを追加しました。価格は1mで9980円)。
M4/M4 Pro Mac miniはチップ、RAM、ストレージ容量の組み合わせにより、4つのモデルに別れています。
それぞれの税込価格は、最小構成モデルが
M4チップ、16GB RAM、256GBストレージ搭載で9万4800円から
M4チップ、16GB RAM、512GBストレージのモデルが12万4800円から
M4チップ、24GB RAM、512GBストレージのモデルが15万4800円から
M4 Pro搭載モデルは、12コアCPU /16コアGPU、24GB RAM、512GBストレージで21万8800円から
M4チップ搭載モデルは、オプションでRAMを24GB / 32GBに変更可能。ストレージも512GB / 1TB / 2TBまで増量でき、有線LANを1Gbit Ethernetから10Gbit Ethernetにすることも可能です。
M4 Pro搭載モデルのほうは、14コアCPU / 20コアGPU搭載のM4Pro版に変更するとプラス3万円の24万8800円になります。
その他RAM容量は48GB / 64GBに、ストレージは1TB / 2TB / 4TB / 8TBに変更可能。有線LANは10Gbit Ethernetの選択肢もあります。
アップルのウェブサイトではすでに予約を受付中。発売日は11月8日です。
ちなみに、アップルはM4 Mac miniが同社として「初のカーボンニュートラルなMac」であることも強調しています。アップルは2030年までに完全にカーボンニュートラルになるとの目標を掲げており、この新製品はその実現に向けた取り組みの成果とも言えそうです。