Xiaomi 14T Pro レビュー:LeicaカメラにDimensity 9300+搭載で11万円台の高コスパ端末

テクノロジー Science
山本竜也

20年務めた会社を辞めて、ガジェットなど好きなことをブログなどに書いて生きています。

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Xiaomi Japanは、11月29日にハイエンドスマートフォン「Xiaomi 14T Pro」を発売します。価格は12GB/256GBモデルが10万9800円(税込)、12GB/512GBモデルが11万9800円(税込)。

カラーは、チタングレー、チタンブルー、チタンブラックの3色展開です。オープンマーケット版(SIMフリー版)のほか、MNOとしてはソフトバンク、MVNOではIIJmioからも販売されます。

Xiaomiは、1インチセンサーを搭載しLeicaの名を冠したXiaomi 14 Ultraを5月に発売しています。もはやスマートフォンとしてではなく、デジカメとして利用している人も多いようですが、それだけカメラ性能が優れているということでもあります。


今回のXiaomi 14T Proを含め、Xiaomiの「T」シリーズは廉価版とは言わないまでも、無印のフラッグシップモデルから、やや仕様と価格を落としたモデルとなります。

これを執筆している時点では発売前なのですが、メーカーから試用機をお借りしたので、簡単なレビューをお届けします。

6.7インチの大型端末

ディスプレイは6.7インチの有機ELで、解像度は2712×1220ピクセル。リフレッシュレートは最大144Hz、ピーク輝度は400nits。最近増えているフラットディスプレイ採用で、スッキリとした印象です。

▲ディスプレイは6.7インチ 有機ELのフラットディスプレイ
▲サイズ比較。左からGalaxy S24 Ultra、Xiaomi 14T Pro、iPhone 15 Pro

フラットな表側に対して、背面周辺はやや丸みを帯びています。横幅が75.1mmとやや大きいですが、この丸みのおかげで角が手に当たることなく持ちやすくなっています。背面カメラは、4眼に見えますが、実際は超広角、広角、望遠のトリプルレンズ構成で、右下はフラッシュです。

▲この写真ではザラザラな質感に見えますが、実際にはツルツルです
▲カメラ部はかなり出っ張ります

Leicaブランドを冠したカメラ

そのカメラは、Leicaブランドを冠しており、メインカメラにはライカと共同開発したSummilux光学レンズを採用。また、Xiaomi独自のイメージセンサー「Light Fusion 900」を搭載しており、センサーサイズも1/1.31インチと大型です。

さらに、CPU、GPU、NPU、ISPの処理能力を統合した「Xiaomi AISP」を搭載。高度なコンピュテーショナルフォトグラフィーを実現するとしています。

Xiaomi 14 Ultra同様、Leicaロゴの入ったウォーターマークを使用可能。Leica Authentic、Leica Vibrantの2つのスタイルに加え、6つのLeicaフィルターを使用することもできます。

▲Leicaの2つのスタイル

以下、作例を何枚か。写真の良し悪しや、Leicaっぽさが何なのかは正直なところ分かりませんが、スマホでこれだけ簡単に撮れてしまうのであれば、カメラ代わりとして十分に役立ちそうです。

ハイエンドSoCのDimensity 9300+を搭載

カメラ性能が優れているとはいえ、やはりスマートフォンなので、そのほかのパフォーマンスも気になるところです。

仕様を見てみると、Xiaomi 14T ProはSoCにMediaTek Dimensity 9300+を搭載しています。MediaTekと聞くと、Snapdragonに比べて性能が劣るミドルクラスというイメージを持つ人いるかもしれませんが、Dimensity 9300+は4nm製造プロセスのSoCで、プレミアムスマートフォン向けのフラッグシップSoCです。大きな特徴は、MediaTekが「All Big Core design」と呼ぶ構成を採用していること。

一般的な高性能SoCは、超高性能なプライムコア、高性能コア、そして高効率コアの3つを組み合わせて構成されていますが、Dimensity 9300+はプライムコアとして最大3.4GHzのCortex-X4を1基、高性能コアとして最大2.85GHzのCortex-X4を3基搭載。そして、他のSoCでは高性能コアとして扱われるCortex-A720のクロックを落とし、最大2.0GHzにしたものを4基搭載します。

そう言われたところで、何がどれくらいすごいのかはピンときませんが、ひとまず、各種ベンチマークを実施した結果は下記の通りとなります。

▲左からAntutu、Geekbench 6、3DMark Wild Life Extreamのスコア

各ベンチマークのランキングを見る限り、Snapdragon 8 Gen 3と同等の性能はあるようです。

操作性には全く不満はなく、スクロールやアプリの立ち上がりなどもスムーズです。実際、ゲームをプレイしてみましたが、カクついたりすることなく快適にプレイできました。

▲原神のグラフィックス初期設定は「高」でした

Dimensity 9300+は、NPUも搭載しており、AI関連機能にも強くなっています。Xiaomi 14T Proは、Googleの「かこって検索」に対応。現在、Pixelと一部のGalaxy端末でしか利用できない同機能にいち早く対応しています。

▲「かこって検索」に対応

また、AIを使った機能として、レコーダーの文字起こしにも対応。Pixelのようにリアルタイムで文字起こしはできず、録音したデータをクラウドで処理する形ですが、話者認識や文節の区切りなどはPixelよりも自然に感じます。

▲レコーダーの文字起こしは日本語に対応。話者認識や自然な区切りなど、Pixelのレコーダーよりも使いやすい部分もあります

同様の性能を持つハイエンドスマホは20万円前後というものが多いので、この性能で約11万円というのは、カメラ性能を含めてコストパフォーマンスはかなり高め。Xiaomi 14 Ultraや、AQUOS R9 Proのような1インチセンサーのハイエンドカメラ端末には手が届かなくても、カメラ性能にはこだわりたい、カメラだけでなくゲームも楽しみたいという人にはおすすめです。

《山本竜也》

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山本竜也

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